農業環境技術研究所の田端 純 生物多様性研究領域主任研究員が、「性フェロモン剤の抵抗性現象の解明と新規製剤の開発に関する研究」 で、公益財団法人農学会 の 平成27年度(第14回)日本農学進歩賞 を受賞することが決まりました。
この賞は、「人類と多様な生態系が永続的に共生するための基盤である農林水産業およびその関連産業の発展に資するために、農学の進歩に顕著な貢献をした者を顕彰する」 ものです。生命科学、環境科学、生物生産科学、食品科学、国際貢献その他を含む広義の農学分野の、40歳未満の若手研究者を対象としています。
平成27年11月27日(金曜日)午後1時から、東京大学農学部 弥生講堂において、授賞式と受賞講演が行われます。
受賞課題名と研究内容は次のとおりです。
性フェロモン剤の抵抗性現象の解明と新規製剤の開発に関する研究
田端 純
(農業環境技術研究所)
研究内容
害虫の交尾行動を阻害する交信かく乱剤(フェロモン剤)の感受性が低下する現象(抵抗性)を実験的に証明し、その要因を行動学・遺伝学・生理生化学的に解明した。さらに農業被害が急増している重要害虫コナカイガラムシ類の性フェロモンの構造解明・合成に成功し、新規フェロモン剤を開発した。これらの成果はフェロモンをベースとした環境調和型害虫管理技術開発の推進に大きく貢献した。