最終更新日2005年5月31日



5月のセミナー予定




平成17年度微生物・小動物研究グループ
セミナー(第1回)
    日 時 : 5月23日(月) 16:00〜17:00
    場 所 : 1階会議室(153号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
重金属汚染地におけるアーバスキュラー菌根菌の動態
Dynamics of arbuscular mycorrhizas in soils polluted with heavy metals
大場広輔 松本
838-8267
内   容
 アーバスキュラー菌根菌は、Glomeromycota門に属する、植物共生性の菌類で、約160種が知られている。その起源は植物の上陸とほぼ同時とされ、約7割の植物種に共生し、植生の遷移や維持に重要な役割を果たしているとされる。
 重金属への菌根菌の動態(感染・土壌胞子密度、T-RFLP等)と菌根菌を通じた植物生育(地上部生育、根長等)への影響を、足尾鉱山由来の重金属が残留している、渡良瀬遊水地において野外調査と室内実験で検証した結果を紹介する。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
植物病害の生物防除における課題と今後の展望
Current status and future prospects for biological control of plant diseases
染谷信孝 松本
838-8267
内   容
 拮抗微生物による植物病害の生物防除は、環境保全型農業に役立つ技術として期待されています。しかしながら、生物機能を利用するために効果が不安定で普及は進んでいません。その問題点を解析・解決することが求められています。





第25回生態システム研究セミナー
    日 時 : 5月25日(水) 15:00〜17:00
    場 所 : 5階中会議室

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
カナダの農業環境指標開発の現状
Canada's Agri-Environmental Indicator Program
三輪哲久 石塚
838-8228
内   容
 カナダ農業食料省 AAFC (Agriculture and Agri-Food Canada) では,行政部門・研究部門が一体となって,農業環境指標策定への取り組みが実施され,その成果は "Report of the Agri-Environmental Indicator Project (2000)" として,詳細な農業環境指標が公表されている。それは OECD 諸国においても先進的なものであり、カナダは農業環境指標に関して国際的に指導的な役割を果たしている。さらに現在は,対象とする指標の数を増やし,広範な取り組みが実施されている。本セミナダにおける農業環境指標について報告する。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
MODIS時系列データを用いた水稲フェノロジー同定手法の開発
Developing new method for determining rice phenology by using multi-temporal MODIS data
坂本利弘 石塚
838-8228
内   容
 温暖化に伴う気候変動や多発する異常気象が、東・東南アジアの米生産に与える影響を評価するためには、東・東南アジア各地の稲作栽培時期を把握し、各地域における気候・水資源が、どのように稲作栽培時期を規定・制限しているのかを理解する必要がある。本課題では、MODIS時系列データから水稲フェノロジー情報(田植日、出穂日、刈取日)を把握することを目的とし、時系列解析法の一つであるウェーブレット変換を応用した新たな手法を開発した。本手法の概要と日本の主たる水田地帯30地点に適用した結果を発表する。




植生研究グループセミナー
    日 時 : 5月26日(木) 15:00〜
    場 所 : 5階中会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
樹木サクラの重力形態形成

Gravi-morphogenesis of woody plant, Japanese flowering cherry
菅野真実 平舘
838-8246
内   容
 野生種(立性)のサクラは、重力刺激を受けると木部の肥大成長が活発となり、支持組織である「あて材」を形成して上方成長するが、遺伝的変異種であるシダレザクラ(しだれ性)は「あて材」を形成できないので、枝の自重を支えられずにしだれてしまう。しかし、しだれ性にジベレリンを与えると「あて材」を形成して立性と同様に上方成長し、しだれ現象が阻止される。そこで、ジベレリンの生合成に注目し、ジベレリン生合成酵素遺伝子の発現量を比較したところ、しだれ性は立性よりも発現量が高く、内生ジベレリン量も、枝の伸長帯では立性よりも多いことがわかった。しだれ性の原因は、多量に生合成されたジベレリンが、伸長帯の伸長成長を促進する一方で、肥大成長部位ではジベレリンが不足して、木部の発達が抑制されることによる可能性が示された。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
分子系統解析結果に基づいたヨウラクツツジ−ツツジ属間雑種の作出
Intergeneric hybridization between Menziesia and Rhododendron based on molecular phylogenetic data
喜多晃一 平舘
838-8246
内   容
 ツツジ科ツツジ属は約1000種を含む大きな分類群であり、園芸的価値の高いものが多い。ツツジ属とその近縁属において、DNAの塩基配列を用いた系統解析を行った結果、ヨウラクツツジ属がツツジ属に含まれた。ヨウラクツツジ属植物は日本の山地に主に分布し、ツツジにはあまり見られない釣鐘形の花をつける。そこで本研究では、ヨウラクツツジ属のツツジ属内における分類学的な位置の特定を試みるとともに、属間交雑を行い雑種を作出したので、その結果を紹介する。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
木本植物のアレロパシーポテンシャルおよびその利用に関する研究
Allelopathic potentials of arbor species and their utilization
森田沙綾香 平舘
838-8246
内   容
 天然物由来成分は、分解および代謝過程が自然界に普遍的に存在するため、合成除草剤に比べ環境に対する安全性はより高いものと考えられている。本研究では、合成除草剤の代替としてアレロパシー活性を示す植物及びそれに関与する生理活性物質を利用した雑草防除法の開発を主として目指している。演者らは、生理活性を示す植物の特定およびその植物生長阻害物質の分離・精製、ならびにその化学構造,植物生長阻害活性,その活性本体を明らかにした。セミナーでは、これらの研究成果を報告する。




農業環境インベントリーセンターセミナー
    日 時 : 5月27日(金) 13:30〜14:30
    場 所 : 4階会議室

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
オランダ・イギリスにおける生物を対象としたインベントリー整備状況の調査
Survey of biological inventory systems in the Netherlands and U.K.
安田耕司・對馬誠也
吉松
838-8348




栄養塩類研究グループセミナー
    日 時 : 5月27日(金) 15:30〜
    場 所 : 5階中会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
排水の影響を受けた泥炭地湿原におけるトレンチ灌漑と蒸発散による地下水面の形成 飯山一平 板橋
838-8327
内   容
 北海道農業研究センター美唄分室敷地内の美唄湿原では、隣接農地における排水の影響で辺縁部より水位が低下しており、ミズゴケ等の原生植生群落にササ等の外来の植生が侵入してきている。本研究では、原生植生群落の回復にはトレンチ灌漑により地下水深を浅く保つことが有効と考え、侵入植生群落であるササ群落においてトレンチ灌漑を行った際の必要水量と灌漑有効範囲とを評価することを目的とした。
 まず、湿原内のササが侵入した領域において長さ28 mのトレンチを設け、これに2.22m3 d-1 の流量で農業用水を供給した。そして、トレンチ灌漑に伴う水文・気象条件を解析するために、現場泥炭土壌の飽和透水係数(3.8×10-3 cm s-1)、蒸発散速度(2.80 mm d-1)、平時地下水深(0.15 m)、および地表面勾配(0.00493)を測定した。加えて、水の質量保存則およびダルシー則を用いて、上述の5個のパラメータによってトレンチ灌漑下の地下水面形を表す定常モデルを導いた。実際に灌漑を行った際の灌漑影響範囲はトレンチから15m程度にとどまり、また、地下水面モデルによる灌漑影響範囲は14.6mと評価された。そして、現実的な蒸発散速度および飽和透水係数の下では、本研究において採用したトレンチ灌漑法による影響範囲はトレンチ両側に高々20 mであり、必要水量は単位トレンチ長さあたりで0.12 m2 d-1 を超えることはない、と結論付けた。




6月のセミナー予定  4月のセミナー予定(なし)  3月のセミナー予定