最終更新2005年6月22日



6月のセミナー予定




第464回気象談話会
    日 時 : 6月16日(木) 16:00〜
    場 所 : 1階 153室

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
陸稲における群落表面温度の品種間差異と干ばつ回避性との関連福岡 峰彦 吉 本
838-8205
内   容
 我が国で栽培されている畑作物の中では最も干ばつに弱いとされる陸稲 については,深根性の付与により集水能力を向上させることで干ばつ回避性の 強化が図られている.しかし,圃場条件下において品種の深根性程度を評価す ることは容易ではない.簡便な評価法として,群落表面温度を用いた演者らの 取り組みを紹介する.




有機化学物質研究グループセミナー
    日 時 : 6月21日(火) 15:00〜16:00
    場 所 : 5階 中会議室

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
水稲用除草剤の水域生態系における一次生産者におよぼす影響評価
Ecological effect assessment of rice herbicides on aquatic plants
石原 悟
村岡 哲朗
石 原
838-8306
内   容
 農薬は開放系で用いられる生物活性を持つ化学物質であるため、自然環境中に生息する非標的生物への影響が懸念されている。
 水域生態系において耕地から流出した除草剤により影響を受ける可能性が高いと考えられる生物は、生態学的食物連鎖の中では藻類などの生産者である。
 プランクトンを含めた植物群生は水域生態系において一次生産、酸素生産、栄養循環、魚類等の生息・繁殖・隠れ場所等として重要な役割を担っている。
 しかし、これまで日本において非標的生物に対する農薬の影響評価は、経済的有益性の高い魚類や甲殻類に注目して行われていたため、農薬の非標的植物に対する有害性(植物毒性)に関する知見は乏しいのが現実である。
 本セミナーでは、水稲用除草剤が水域生態系の一次生産におよぼす影響評価について、藻類を利用した室内試験および野外試験の結果を基に紹介したい。
 また、今後農薬使用に伴う一次生産者へおよぼすリスクをより削減していくには、どのような評価手法が有効であるか議論を行いたい。




平成17年度第1回環境化学分析センターセミナー
    日 時 : 6月21日(火) 15:00〜16:00
    場 所 : 1階 共同研究室

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
市販質量分析装置の現状と今後

Mass spectrometers on the market,presentand future
石坂 真澄 渡 辺
838-7351
内   容
 2002年ノーベル賞の対象ともなった1980年代のエレクトロスプレー法とマトリックス支援レーザー脱離法というソフトイオン化法の開発は、従来では困難であった高極性物質、高分子の質量分析を可能とした。以来、医薬開発、分子生物学分野での利用の拡大に伴い、過去十数年の間に市販の質量分析計は、装置製造会社間の熾烈な競争もあり長足の進歩を遂げた。フィルター型やトラップ型を含む四重極型や飛行時間型、イオンサイクロトロン型の改良、タンデム型の普及やハイブリッド型の開発、イオン源のバリエーションの展開といった進歩により、2〜3年毎に新機種が発表されるという現状は、ユーザーに多大な利便をもたらす一方、装置購入・利用に際しては、情報の陳腐化が早いため常に最新の情報を様々なメディアから積極的に得なければならないという状況に私たちをおいている。
 本セミナーでは、5月に開かれた質量分析総合討論会での発表等を織り込みながら、市販の質量分析装置の過去10年の発達と現状をまとめるとともに、現在開発が進む技術等を紹介する。




第465回気象談話会
    日 時 : 6月22日(水) 15:00〜17:00
    場 所 : 5階中会議室(547-549号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
トピック:東北タイの天水田における水文環境とコメ生産量 鈴木 研二(JIRCAS)
後藤 慎吉(農環研)
澤野 真治(東大)
吉 本
838-8205




 

平成17年度第2回
微生物・小動物研究グループセミナー
    日 時 : 6月27日(火) 16:00〜17:00
    場 所 : 5階 547室

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
二次元電気泳動によるキャベツ萎黄病菌の病原性変異株の解析

Analysis of pathogenicity deficient mutants of Fusarium oxysporum f. sp. conglutinans by two-dimensional electrophoresis
吉田 隆信 松 本
838-8267
内   容
 私達の研究グループでは、Fusariumu oxysporumによる病原性機構を解明するため、キャベツ萎黄病菌(F. oxysporum f. sp conglutinas)の病原性変異株について解析を進めている。本セミナーでは、2次元電気泳動を利用した病原性変異株の発現蛋白質解析について紹介する。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
Adaptations of Typhula incarnata and T. ishikariensis, snow mold fungi, to diverse winter climates
多様な冬期気象条件に対する雪腐小粒菌核病菌の適応
松本 直幸 松 本
838-8267
内   容
 本セミナーではハワイでの日米菌学会合同大会シンポジウム講演内容を紹介。
 雪腐病菌は積雪下で作物に日和見感染し、加害する。積雪下環境は物理的条件に比較して、根雪期間の地域差が大きい。積雪下のみで活動する雪腐小粒菌核病菌は、世界各地において、年間140日以上も根雪が続く多雪地帯から、積雪は1週間で消滅するところまで広く分布している。このような多様な生息場所で本菌がどのように環境に適応・分化してきたかを概説する。




  

第26回生態システム研究グループセミナー
    日 時 : 6月29日(水) 15:00〜17:00
    場 所 : 4階 453室

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
Demographic Dynamics and Sustainable Rural Development in Developing Countries: A Case Study of EgyptALI, Abdelsamad Mohamed 石 塚
838-8228
内   容
  In the future, population pressure will continue to increase while the natural resources available for even basic human needs will be limited and of diminished quality. Sustainable development requires effective but applicable approaches for achieving balance between population growth and natural resources. The proposed work will be headed towards the sustainable rural development by addressing the most sever encounter problem of population explosion in developing countries resulted from higher fertility rates in rural areas. This approach will be used to generate the academia knowledge regarding fertility transitions. This is most critical especially for developing countries if culturally appropriate and effective reproductive health and family planning policies are to be designed and implemented to improve the quality of life of the population. The proposed research may also play a role towards an improved understanding of the interchangeable relationship between landuse/cover and the subsequent out-migration of young adults. The inclusion of GIS and remote sensing regimes in our research may allow us to create variables that would otherwise be literally unimaginable to rural sociologists in developing countries.
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
コスト距離モデルを用いた土地利用空間構造に基づく生息地選択
ESTIMATION OF HABITAT SELCTIVITY BASED ON LANDSCAPE AND LAND-USE STRUCTURE USING A COST DICTANCE MODEL
岩崎 亘典 石 塚
838-8228
内   容
 野生生物の生息域変動に及ぼす環境要因の影響を評価するためには,個々の景観構成要素や土地利用の好適性を評価するのみでなく,面積,形状,接続性などの空間構造を考慮する必要がある。本研究は,土地利用としての好適性と,その空間構造が野生生物の生息域変動や選択性に及ぼす影響を,房総半島における1972年から1986年にかけてのニホンザルの生息域拡大過程を例として,地理情報システム(GIS)の手法の一つであるコスト距離モデルを用いることにより明らかにする。




 

第6回昆虫研究グループセミナー
    日 時 : 6月29日(水) 15:00〜17:00
    場 所 : 5階 547室

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
アメリカと日本の卵寄生蜂Trichogramma−Wolbachia感染、局所的配偶 者競争、Wolbachia感染維持機構− 田上 陽介
(静岡農試)
山 中
838-8253
内   容
  卵寄生蜂Trichogrammaには、Wolbachiaに感染し雌だけで世代交代をする産雌性単為生殖個体が日本とアメリカを含め世界各地で見つかっている。多くのWolbachiaに感染し産雌性単為生殖化した寄生蜂では野外のほとんどの個体が感染しているが、Trichogrammaの場合、野外での感染個体の頻度はきわめて低い。本講演ではアメリカと日本のTrichogramma(それぞれTrichogramma kaykaiとT. dendrolimi)に焦点を絞り、Wolbachia感染が宿主に与える影響と局所的配偶者競争がどのようにWolbachiaの感染頻度に影響を与えているかについて行なった研究について紹介する。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
Wolbachia感染によって遺伝的なSweepを引き起こした日本産キチョウ2型:その遺伝学的・生物地理学的考察 成田 聡子
(千葉大学)
山 中
838-8253
内   容
 日本産キチョウは形態形質や生態学的形質、アロザイム変異により褐色型と黄色型に分けられる。褐色型キチョウは南西諸島と沖縄島のみに分布しており、ほぼ全個体がWolbachiaに感染している。一方、黄色型キチョウは本州と沖縄島に分布しており北に向かって感染地域が現在拡大中である。そのような日本産キチョウ2型の核DNAとミトコンドリアDNAを用いて系統解析を行った。
 核DNAによる系統関係は形態学的・生態学的・系統学的・生殖的に2型を示すキチョウの黄色型と褐色型を区別したが、mtDNAはそうはならなかった。つまりmtDNAだけがキチョウ2型を飛び越して何かの影響を受けていたと考えられる。その影響には系統ソーティング・遺伝子浸透・あるmtDNAのタイプが選択的に有利に働く場合などが考えられる。その選択的に有利に働く因子の中にWolbachiaがある。Wolbachiaはさまざまな方法(細胞質不和合・雄殺し・雌化・単為生殖)で感染した宿主個体だけが集団中に広まるように働きかける。この研究のmtDNAによる系統関係は完璧にWolbachiaの感染の有無と一致していた。つまりキチョウで細胞質不和合を引き起こしているWolbachiaによって感染個体が日本にどんどん広がっているといえる。褐色型のキチョウはWolbachiaにすべて感染しており、黄色型のキチョウには感染個体と非感染個体が混在している。黄色型の感染キチョウが褐色型の感染キチョウと同じmtDNAを持っていることから、以前褐色型の感染キチョウから黄色型のキチョウに交雑により遺伝子浸透し、Wolbachiaが引き起こす細胞質不和合によって黄色型キチョウ集団に褐色型のmtDNAが広がっているといえる。
 またND5領域の系統図から褐色型と黄色型の分岐年代を計算した結果、褐色型と黄色型は約200万年前に分岐したと考えられる。200万年前の古代日本はトカラ海峡という生物層を分断する重要な海峡ができたとされる年代と一致する。
 これらのことからキチョウの生物地理学的モデルを提唱した。



栄養塩類研究グループーセミナー
  日 時 : 6月29日(水) 16:00〜  
  場 所 : 3F第1会議室(357号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
CEC・AECの測定にもとづく黒ボク土中のCa2+・Clの移動速度の予測 家田 浩之 鈴木
838-8323
板橋
838-8327
内   容
 黒ボク土の陽イオン交換容量(CEC)と陰イオン交換容量(AEC)は溶液濃度とpHによって変化することはよく知られるが,野外のように溶液濃度が変化する条件における黒ボク土中の陽イオン・陰イオンの移動速度を,CEC・AECの測定値を用いて予測することは一般に容易ではない.Ca2+・Clで飽和した黒ボク土表土カラムに浸透させるCaCl2溶液濃度を変化させる実験をおこなうと,CEC>>AECにもかかわらず,カラム内のCa2+とCl-の濃度前線は水移動よりも遅れて互いに同速度で移動し,溶液の電気的中性が保たれるとともに,流出液のpHも変化した.ここでは,溶液濃度変化(ΔC)にともなうCEC・AECの変化は互いに等量的(ΔQ)であり,pHはその条件を満たすように変化するとの近似をもとに,dQ/dCを溶液濃度のみの関数として表した式を用いて,溶液濃度・pHの関数として測定したCEC・AECにもとづいてカラム実験に対応するCa2+とClの移動速度を予測し,実測値をよく再現した.



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