農業環境技術研究所

最終更新日: 2013年9月18日

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9月の公開セミナー

農業環境技術研究所
セミナー開催記録

9月12日(木曜日) 第三回生物多様性研究領域セミナー

9月19日(木曜日) (H25年度)第2回統計GISセミナー

9月25日(水曜日) 平成25年度 第2回 有機化学物質研究領域セミナー

9月26日(木曜日) 生物生態機能研究領域特別セミナー

第三回生物多様性研究領域セミナー

日時: 平成25年9月12日(木曜日)
15:00~
場所: 547会議室

テーマ 講演者 連絡先
C4植物と雑草性 吉村泰幸
(農業環境技術研究所 生物多様性研究領域)
徳岡
電話 838-8245
要旨

植物は、光合成のしくみによって、C3植物、C4植物、CAM植物に分けられるが、C4植物は、C3植物より高温・強光条件で高い光合成能力を示す。また、乾物生産量あたりの水の消費量が少ないことから、高温・乾燥地域に適応していると考えられ、実際、降水量の少ないアフリカやオーストラリアの乾燥地帯では、C4植物の割合が高いことが知られている。現在、その高い物質生産能力が注目され、国内外でバイオ燃料用植物としてススキやスイッチグラスが注目されている他、セシウムのクリーンクロップとしてソルガムの試験も行われている。日本における農業研究は、これまでイネ・ダイズを中心に進められ、トウモロコシなど数種のC4作物を除き研究例も少なく、C4植物の特性を有効に活用するための知見が整理されていない。本セミナーでは、C4型光合成の紹介をはじめ、発表者が現在進めている日本に生育するC4植物のリストのアップデートやC4植物の実用化の際に問題となる雑草化について考えてみたい。

テーマ 講演者 連絡先
水田生態系に成立する草本群落の多様性と農法・管理 楠本良延
(農業環境技術研究所 生物多様性研究領域)
徳岡
電話 838-8245
要旨

水田生態系は、自然生態系と比較して、種多様性が高いことが知られている。その理由は、水田およびその周辺には、田面、畦畔、刈取り草地、森林、水路、休耕田、放棄水田などさまざまな環境が存在し、その場に応じた多様な植物群落が成立しているからである。これまで、それらの植物群落の多様性と景観構造の関係解明を中心に研究を実施してきた。しかし、より明確な成立要因を解明するためには、農法や管理の情報が必要となる(取得するのは大変だが)。

本セミナーでは、これまで取得された関東甲信越地域の植生データを用い、主に田面と畦畔に着目して、草本群落の特徴と景観構造の関係を解明したこれまでの研究を紹介する。その後、北関東域を中心に農法や管理の情報を加えた研究結果を報告する。以上により、水田生態系に成立する草本群落の成立要因の解明に迫りたい。時間があれば圃場整備の及ぼす影響、あるべき管理のあり方、今後の課題について議論したい。

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(H25年度)第2回統計GISセミナー

夏の暑さも過ぎ、少しずつ涼しくなり始めましたが、皆様にはますますご活躍のことと存じます。さて、今年度も統計GISセミナーを下記の通りに開催いたします。今回は第2回として、農環研専門員の三輪哲久氏に、統計ユーザーにとって最も重要な課題である「実験データの解析(分散分析)」について、講義していただきます。今回も統計初心者の方にも優しい内容となっておりますので、皆様の積極的なご参加をお待ちしております。

日時: 平成25年9月19日(木曜日)
13:30~15:30
場所: 5階中会議室
第2回統計GISセミナー案内PDF

テーマ 講演者 連絡先
実験データの解析(分散分析) 三輪哲久
(農環研専門員)
大東健太郎
kennchin@affrc.go.jp
要旨

レベル: 初級

前回,実験を実施する前の計画のための統計手法として「実験計画法」を説明しました。研究が成功するかどうかは,この実験計画の段階が重要であることは前回説明したとおりです。


今回は,実験を行なって得られたデータの解析法(分散分析法)について解説します。データの解析においては,どのような実験計画に基づいてデータが得られたのかが重要であり,異なる実験計画ごとに異なるデータ解析法が適用されます。また,データの解析法を理解しておくことによって,より優れた実験計画を組むことも可能となります。すなわち,「実験計画法」と「分散分析法」は車の両輪のようなものであり,両方を理解しておくことが重要です。

今後の予定は,
 ・統計解析パッケージ(R,SAS など)のインストールと利用法
 ・多重比較
などのセミナーを予定しています(講師の都合で変更もあります)。その他、希望があれば、ご連絡ください。

お問い合わせ先:生態系計測研究領域 大東健太郎(kennchin@affrc.go.jp)

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平成25年度 第2回 有機化学物質研究領域セミナー

日時: 平成25年9月25日(水曜日)
15:30~17:15
場所: 547会議室(本館5F会議室)

テーマ 講演者 連絡先
土壌-作物系におけるフェニル基含有有機ヒ素化合物の動態と対策技術 前島 勇治
(土壌環境研究領域)
渡辺
電話 838-8306
要旨

演者らは,これまでに農耕地土壌中におけるフェニル基含有有機ヒ素化合物の化学形態変化,土壌への吸着メカニズムと鉛直方向への移動性評価,さらに土壌からイネへの移行に関する一連の研究を行ってきた。今回は,研究背景とこれまでの研究成果を紹介するとともに,今後の対策として現地圃場における実証試験の結果を話題提供する予定である。

テーマ 講演者 連絡先
ヒ素化合物のHPLC-ICPMSによる分析 馬場 浩司
(有機化学物質研究領域)
渡辺
電話 838-8306
要旨

ヒ素化合物は化学形態によって毒性が大きく異なるために,化学形態別に分析する必要がある。自然界に存在するヒ素化合物は水溶性の高いものが多い一方,人工起源のものは水溶性の非常に低い化合物もある。これら極性の大きく異なるヒ素化合物を分析するには適切なHPLC条件を選択することが重要であり,本セミナーではこれまでの試験結果を踏まえて,どんなHPLC条件が望ましいのか,また現時点での推奨するHPLC条件について話題提供する。

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生物生態機能研究領域特別セミナー

日時: 平成25年9月26日(木曜日)
15:30~17:00
場所: 547室

テーマ 講演者 連絡先
Microbial ecology of the N-cycling in soil Laurent Philippot
(Laurent.philippot[at]dijon.inra.fr) 
(INRA, Department of AgroEcology, 21000 Dijon, France)
岡田
電話 838-8307
要旨

Microbial communities have a central role in ecosystem processes by driving the Earth’s biogeochemical cycles (Falkowski et al. 2008). However, the importance of microbial diversity for ecosystem functioning is still debated. Indeed, studies using natural microbial diversity gradients or manipulating microbial diversity in microcosms, either by assembling communities or diluting natural communities, have not resulted in a consistent view on the link between microbial biodiversity and ecosystem functioning. This seminar will highlight how trait-based approaches can help understanding the role of microbial diversity in ecosystem functioning. For this purpose, denitrification, a microbial process involved in N-cycling, will be used as a model functional trait. Denitrification is a microbial respiratory process during which soluble nitrogen oxides are used as alternative electron acceptor when oxygen is limiting (Zumft, 1997). Denitrification can results in considerable losses of nitrogen, which is the most limiting nutrient for crop production in agriculture. It is also responsible for emissions of nitrous oxide, a major greenhouse gas considered by the Kyoto protocol. In addition to natural variations, agroecosystems are characterized by the use of numerous practices, such as fertilization and tillage, which influence N-fluxes by denitrification. This has been widely documented in the literature, mirroring the complexity of the underlying mechanisms regulating this process. During the last decade, application of molecular biology approaches has given the opportunity to look behind denitrification rates and study the ecology of the microorganisms involved in this process, the denitrifying community. This seminar will provide examples of experiments combining molecular approaches and geostatistical modeling to explore spatial patterns of the denitrifying community at different scales (Bru et al. 2011) and of diversity-manipulation experiments (Hallin et al. 2012; Philippot et al. 2013) to illustrate how to bridge microbial community ecology, microbial processes and ecosystem functioning (Figs. 1 and 2).
Falkoski et al. 2003. The microbial engines that dirves earth’s biogeochemical cycles. Science 320: 1034 Zumft. 1997. Cell biology and molecular basis of denitrification. Microb Mol Biol Rev. 61:533
Bru D et al. 2011. Determinants of the distribution of nitrogen-cycling microbial communities at the landscape-scale. The ISME J. 5: 532-542
Hallin S et al. 2012. Microbial biodiversity affects soil functional operating range. PlosOne. 7(12): e51962. Philippot L et al. 2013. ISME J. Loss in microbial diversity affects nitrogen-cycling in soil. ISME J. 7, 1609–1619


Laurent Philippot is Director of Research at the French National Institute for Agronomic Research (INRA), France and vice head of the Agroecology department in Dijon. He is a microbial ecologist and his main research interest is in bridging microbial community ecology, microbial processes and ecosystem functioning using a trait-centered approach. He has developed this line of research with a focus on microbial guilds involved in nitrogen cycling and greenhouse gas emissions such as the denitrifiers. He is currently involved in several EU-projects (e.g. Metaexplore, EcoFINDERS, NORA) and has published more than 100 articles in peer-reviewed journals and several book chapters. Laurent is also editorial board member of the several journals in microbial ecology (e.g. Applied and Environmental Microbiology, ISME J, and FEMS Microbiology Ecology).

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