農業環境技術研究所が実施している遺伝子組換え
ダイズの第1種使用(圃場試験)について:
10月15日、25日、28日 (収穫・刈取り作業)
独立行政法人 農業環境技術研究所
2004年11月4日
農業環境技術研究所では、除草剤耐性の遺伝子組換えダイズを長期栽培した場合の生物相への影響を調べています。除草剤耐性作物は、特定の除草剤に耐性を持つ遺伝子を組み込むことにより、除草剤をまいても枯れないようにした作物です。
このページでは、10日15、25日の調査用ダイズの収穫作業と10月28日に行なった刈取り作業の様子をお知らせします。
写真1(調査用ダイズの収穫作業) 10月15日、農業環境技術研究所A-1圃場
調査用のダイズを、非組換え品種と組換え品種のそれぞれの収穫適期に収穫しました。非組換え品種(エンレイ)の収量・交雑率を調査するための収穫を10月15日に、組換え品種(40-3-2系統の派生品種AG3701RR)の収量調査用の収穫を10月25日に行いました。
収穫物は圃場内で袋に詰めて調査室に運びました。収量調査用の個体は1個体ずつ草丈、節数を測定し、約1週間乾燥した後、収量を調査しました。交雑率調査用の個体は1個体ずつ分けて収穫し、約1週間自然乾燥した後、来年の交雑率検定試験に使用する種子を、個体ごとの番号をつけて保管しました。
写真2(ダイズの刈取り作業) 10月28日、農業環境技術研究所A-1圃場
調査用に収穫した以外の、圃場に残った非組換えと組換えのダイズをすべて刈り取って、処分しました。どちらも、地上部をダイズ専用の収穫機を用いて刈り取った後、穴に埋めて廃棄しました。地下部は実験区画内にすき込みました。
本年の組換えダイズの栽培はこれですべて終了し、11月に後作影響調査試験のためのコムギの播種を行う予定です。
栽培実験名: 組換え農作物の長期栽培による生物相への影響モニタリング(ダイズ)
栽培目的: 一般栽培が承認されている遺伝子組換え農作物について、環境に対する安全性評価の結果に対する消費者等の理解、安心を確保することを目的として、長期栽培による生物相への影響をモニタリング(継続調査)する。
栽培概要:除草剤グリホサートに耐性を有する組換えダイズと非組換えダイズとを隣接した実験圃場で長期栽培し、基本的な生育特性、そこに生育・生息する植物、昆虫、土壌微生物等を調査し、組換えダイズと非組換えダイズの栽培による生物相への影響を比較検討する。あわせて、非組換えダイズについて組換えダイズとの距離と交雑率との関係を調査・解析する。
本栽培試験に関する連絡先:
独立行政法人 農業環境技術研究所 企画調整部研究交流科
電話番号 029-838-8184
メールアドレス coord@niaes.affrc.go.jp