農業環境技術研究所で行う遺伝子組換えダイズの
第1種使用(ほ場試験)について

独立行政法人 農業環境技術研究所
2005年5月18日

農業環境技術研究所では平成17年6月から11月まで研究所内における一般試験ほ場で2件の遺伝子組換えダイズの栽培実験を行います。

目的:

遺伝子組換えダイズが栽培された場合、飛散した花粉により近隣で栽培されている非組換えダイズや周辺に生育する野生植物ツルマメと交雑し、組換えダイズから非組換えダイズやツルマメへ導入遺伝子が拡散する可能性が指摘されています。ダイズやツルマメは、自殖性(同一花の中で受精する性質)が高く、交雑する可能性は極めて低いことが知られていますが、この指摘に対して、本栽培実験では、組換えダイズを栽培した場合の同種作物への影響および近縁野生種への影響に関する知見を集積することを目的として、(1)組換えダイズと非組換えダイズとの自然交雑、(2)組換えダイズとツルマメとの自然交雑に関する栽培実験を行います。

栽培実験の概要:

(1)ほ場条件下における遺伝子組換えダイズと非組換えダイズとの自然交雑
平成16年に除草剤グリホサート耐性組換えダイズと非組換えダイズを隣接して栽培し、非組換えダイズ区の種子を収穫しました。本年は、その種子を当研究所内の一般試験ほ場(18.2a)に播種し、幼個体の除草剤耐性を調べ、播種した種子に含まれていた交雑種子の割合を調査します。その結果に基づき、組換えダイズが隣接した非組換えダイズと交雑した可能性を検討します。
栽培実験の詳細については栽培実験計画書 [PDF]をご覧ください。
(2)ほ場条件下における遺伝子組換えダイズとツルマメとの自然交雑
当研究所内の一般試験ほ場(15a)で除草剤グリホサート耐性組換えダイズとツルマメを隣接して栽培して、組換えダイズとツルマメの開花期や交雑種子の特性などを調査し、次年以降に行う予定の自然交雑についての栽培実験のための基礎データを収集します。
栽培実験の詳細については栽培実験計画書 [PDF]をご覧ください。

一般説明会の開催:

日時: 平成17年6月4日(土) 13:30〜15:30
場所: 独立行政法人 農業環境技術研究所 2階 大会議室
    (研究所へのアクセス) [PDF]

本栽培試験に関する連絡先:

独立行政法人 農業環境技術研究所 企画調整部研究交流科
電話番号    029-838-8184
メールアドレス coord@niaes.affrc.go.jp
「第1種使用規程承認組換え作物栽培実験指針」 [PDF] に基づいた情報提供です。
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