遺伝子組換えダイズ栽培実験(平成17年)
「ほ場条件下における遺伝子組換えダイズと非組換えダイズとの自然交雑」
7月28日(除草剤散布) 〜 8月30日(すき込み)
独立行政法人 農業環境技術研究所
2005年11月9日
農業環境技術研究所では、昨年(平成16年)、除草剤耐性の組換えダイズ(40-3-2系統品種: AG3701RR)と非組換えダイズ(品種名:エンレイ)を隣接して栽培し、非組換えダイズから種子を収穫しました。本年はこれらの種子を用いて、組換えダイズと非組換えダイズとの自然交雑率を調べるための栽培実験を6月から8月まで行いました。
このページでは、生育した個体への除草剤散布とその後の生残個体の様子およびすき込みの様子をお知らせします。
写真1 生育個体数の計数(7月28日) 生育した個体数を数えました。28,979個体が生育していました。
写真2 除草剤の散布(7月28日) ほとんどの個体が3〜5葉期に達した7月28日に、除草剤グリホサートの散布を行いました。200倍希釈液が入ったタンクを背負って、すべての生育個体に除草剤がかかるように、ていねいに散布しました。
写真3 生残個体のようす(8月17日) 除草剤散布後11日目にはほとんどの個体が枯死しました。8月10日に2度目の除草剤散布を行い、さらに1週間後に生き残っていたのは5個体のみでした。写真では右下に生き残った個体(葉が緑色)が見えます。
写真4 すき込み(8月30日) 8月30日に、生き残った5個体を分析用に採取し、すべての枯死個体をトラクターですき込みました。これで本栽培実験が終了しました。
栽培実験名: ほ場条件下における遺伝子組換えダイズと非組換えダイズとの自然交雑
栽培目的: 組換えダイズを栽培した場合の同種作物への影響に関する知見を集積することを目的として、組換えダイズと非組換えダイズとの自然交雑に関する栽培実験を行います。
栽培概要: 平成16年に除草剤グリホサート耐性組換えダイズと非組換えダイズを隣接して栽培し、非組換えダイズ区の種子を収穫しました。本年は、その種子を当研究所内の一般試験ほ場(18.2a)に播種し、幼個体の除草剤耐性を調べ、播種した種子に含まれていた交雑種子の割合を調査します。その結果に基づき、組換えダイズが隣接した非組換えダイズと交雑した可能性を検討します。
本栽培試験に関する連絡先:
独立行政法人 農業環境技術研究所 企画調整部研究交流科
電話番号 029-838-8184
メールアドレス coord@niaes.affrc.go.jp