第6回植生研究会:
外来植物の蔓延実態とその生態的特性

 
 
趣 旨
 
生物多様性条約の第8条には、生態系、生息地または種を脅かす外来種の導入防止、そのような外来種の抑制と撲滅が謳(うた)われている。このことを受けてわが国では、現在、「外来種新法」の策定作業が進められている。一方、農業生態系に目を向けると、すでに多くの外来植物が蔓延(まんえん)して、生物多様性に悪影響を及ぼしている。そのうえ、耕作放棄地、休閑農地あるいは畦畔(けいはん)の緑化管理等を目的として、新たな外来植物が無秩序に次々と導入され続けている。
 
このような実態は、省力的な緑化や農地管理に対して外来植物がもたらす便益もさることながら、それらによる生態系影響リスクの増大を放任していることにほかならない。
 
そこで、そのようなリスクを軽減して生物多様性を確保するために、新たに導入を図ろうとする外来植物について事前に生態系影響評価を行うための制度の導入や、そのための手法づくりが農業分野においても不可欠といえる。
 
本研究会では、新たに導入する外来植物の生態系影響評価手法の確立に向けて、1)生態系に蔓延している外来植物の分布拡大戦略を生長および繁殖特性から明らかにし、生態系を加害する外来植物の種生態的特性を整理するとともに、2)強いアレロパシー活性に起因して分布を拡大している外来植物の事例をもとに、外来植物の化学生態的攻撃性がもたらす危害について話題提供を行い、総合討論では、生態系影響評価手法についての議論を深める。
 

日  時 平成16年3月5日(金) 10:00〜17:00
場  所 農業環境技術研究所 大会議室
主  催 農業環境技術研究所

 
  プログラム  
     
1. 理事長あいさつ 農業環境技術研究所/陽 捷行 10:00-10:10
     
2. 開催趣旨の説明 農業環境技術研究所/小川恭男 10:10-10:30
     
   パート1: 外来植物の実態と生物多様性
   座長 農業環境技術研究所/井手 任  
3. 生物多様性を救う保全生態学 10:30-11:15
  九州大学/矢原徹一  
4. 帰化植物の実態−全国ネットワーク調査から− 11:15-12:00
  九州沖縄農業研究センター/森田弘彦  
     
   パート2: 意図的に導入した外来植物の生態学的特性からみた
          便益とリスク
   座長 農業環境技術研究所/荒谷 博  
5. 法面植生管理への被覆植物の導入と問題点 13:00-13:30
  兵庫県立農林水産技術総合センター/福嶋 昭  
6. 長野県千曲川水系におけるニセアカシアの侵入 13:30-14:00
  長野県自然保護研究所/前河正昭  
     
   パート3: 外来植物の化学生態的攻撃性
    座長 農業環境技術研究所/平舘俊太郎  
7. 多摩川中流域の河川敷植生構成種の他感作用 14:00-14:30
  東京農工大学/浦口晋平  
8.
 
侵入・導入・帰化植物の他感作用と含まれる有毒成分・化学生態特性 14:30-15:00
 

 
農業環境技術研究所/藤井義晴
 

 
  休憩 15:00-15:30
     
   パート4: 新たに導入する外来植物の生態系影響評価とその規制
   座長 農業環境技術研究所/小川恭男  
9. 外来植物の規制に関する法律とその考え方 15:30-16:00
  環境省/野生生物課・担当官  
10 新たに導入する外来植物の生態系影響評価手法の考え方 16:00-16:30
  農業環境技術研究所/大黒俊哉  
  総合討論 16:30-17:00
 

参 集 範 囲 国公立・独立行政法人機関、大学、行政部局、民間団体
事務局連絡先
 

 
農業環境技術研究所 生物環境安全部 植生研究グループ長
 小川恭男
    Tel & FAX029-838-8243
    E-mail: ogaway@affrc.go.jp

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