カドミウムで汚染された土壌の浄化は、喫緊の課題となっています。私たちは、カドミウムを高度に蓄積するインディカ品種と、低度蓄積品種であるコシヒカリの交配系統を解析し、カドミウム吸収に係わる遺伝子(QTL)を見いだしました。この遺伝子は今後、イネによる効率的なカドミウム除去に利用できると期待されます。この研究は農業環境技術研究所他と共同で行ったもので、生物研では遺伝解析用の材料作成を行いました。遺伝的な固定度の高い材料を短期間に作成するため、温室やグロースチャンバーなどの設備を最大限に活用して、2年間で6世代の世代促進を行いました。今回の受賞を励みに研究を進めていきたいと思います。