「KIT遺伝子」は多くの家畜種で、毛色を決める遺伝子の一つであり、またそのDNA配列の違い(多型)はブタの品種判別にも利用されます。私たちは農林水産先端技術研究所との共同研究を通して、ブタの多くの品種でKIT遺伝子と、KIT遺伝子と共に働く「KITLG遺伝子」の多型を解析しました。その結果、日本国内で市場シェアの大きい黒豚(バークシャー種)のKITLG遺伝子が、東洋豚由来であることを確認し、今回の受賞につながりました。私たちは家畜を効率的に育種することを目的に、ゲノム解析を進めています。今回このような賞をいただき、今後の研究を進めるうえで、とても励みになります。