平成24年9月10日(月曜日)に東京都文京区の東京大学農学部 弥生講堂にて、生物研と日本繁殖生物学会(SRD)が共催する「SRD-NIAS第2回 日・チェコ交流シンポジウム」が開催されました。チェコからの参加者9名を含めた、独立行政法人、大学、民間などの研究者約80名が集まりました。
本シンポジウムは日本とチェコの研究交流を主な目的としており、1回目は平成22年9月にチェコのプラハ郊外で行われました。日本で開催された今回は「生殖細胞の潜在能力を理解する」のテーマの下、「ES細胞やiPS細胞(どちらも、どんな細胞にでも分化できる万能細胞)の作成」など、ほ乳類の発生生物学に関連する9題の講演が行われました。チェコからは、畜産研究所のヘレナ・フルカ博士の「マウスのES細胞」、科学アカデミー 動物生理学・遺伝学研究所のヤン・モトリク博士の「ミニブタのiPS細胞」についての講演などがありました。また生物研からは、主任研究員の古澤 軌が「家畜のES細胞」について講演しました。講演後はパネルディスカッションが行われ、今後のほ乳動物のES細胞・iPS細胞などの幹細胞研究や、生殖工学の方向性について議論されました。次回は3年後にチェコで開催される予定です。本シンポジウムなどの機会を通じて、今後も交流を続けていきたいと思います。
・プログラム及び要旨(英語)は、生物研ホームページ
http://www.naro.affrc.go.jp/archive/nias/newsletter/srd-nias/srd-nias.pdf
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