農業生産現場で問題となっている「(害虫の)殺虫剤抵抗性」と「害虫管理」の問題に焦点を当て、現状の把握や、問題が起こるメカニズム、ゲノム研究といった基礎面から、モニタリングや管理方法といった応用面まで、9件の講演が行われました。生物研からも、任期付研究員の上樂 明也が「殺虫剤抵抗性問題へのゲノム情報の活用」について報告しました。講演後に行われた総合討論では、各講演に対して予定の時間を超えて熱心な質疑が行われ、殺虫剤抵抗性の害虫の管理が極めて重要な問題であること、また害虫管理に関する研究の進展が期待されていることが再認識されました。シンポジウム後の交流会にも60名の参加があり、活発な情報と意見交換が行われました。当該テーマの研究が社会的に求められている現状を、改めて感じたシンポジウムでした。
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