平成25年2月13日(水曜日)、国際熱帯農業研究所(IITA)より、ンテランヤ・サンギンガ所長ほか5名が来所されました。IITAはアフリカのナイジェリアに本部を置く国際機関で、熱帯アフリカ諸国における食糧生産の改良・増進を目的としています。IITAご一行は国際農林水産業研究センター(JIRCAS)が開催する国際ワークショップに参加するために来日され、この機会を捉えて、JIRCASや生物研など日本の複数の研究機関を視察されました。生物研では、IITAご一行は理事長らと今後の研究協力のあり方について意見交換された後、ダイズや微生物関連の研究について担当研究員らと情報交換されました。その後、生物研が中心となって進める「ジーンバンク事業(植物種子、動物の精子などの遺伝資源を国内外から収集して保存、管理し、研究用や品種改良用に提供する事業)」について、事業を行う施設を見学されました。
ジーンバンク事業については、各国の農業行政や農業研究の関係者が高い関心を寄せています。3月4日(月曜日)にも、メキシコから農畜水産農村開発食料省(農牧省)や国立農牧林研究所の幹部など8名がジーンバンク事業の視察のため来所されました。
遺伝子組換え生物の輸出入に関しては、国際的な枠組みが「カルタヘナ議定書」により取り決められています。この枠組みに関連して、関係各国の国内制度の整備について検討するワークショップが平成25年2月21日(木曜日)〜22日(金曜日)に東京で開かれました。ワークショップの一環として、2月22日に茨城県つくば市で意見交換会が行われ、インド、フィリピン、マレーシア、フランスなど7ヶ国の政府関係者16名が生物研など複数の研究機関を視察されました。生物研訪問の際には、ご一行は生物研が進める遺伝子組換え作物の開発や、その管理技術について紹介を受けたほか、遺伝子組換え作物の栽培施設を見学されました。
[広報室]
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