受賞者:内野 正(国立医薬品食品衛生研究所)他
【生物研所属の共同受賞者】
上級研究員 竹澤 俊明
(動物科学研究領域 動物生体防御研究ユニット)
現在、化粧品成分の安全性評価には、動物を用いた実験が広く行われています。しかしながら、EUではこの目的での動物実験が禁止されており、動物を用いない試験法の開発が急がれています。そこで研究グループでは、筆者らが開発した「コラーゲンビトリゲル薄膜」を用いてヒト細胞の3次元培養モデル(皮膚モデル)を作製し、このモデルが安全性試験の一つ「皮膚感作性試験」に使えるか検討したところ、有望であることが示されました。
今回の受賞は私が筆頭ではありませんが、平成17年にベルリンで開催された動物実験代替法の世界大会で、内野 正先生とお互いの研究を熱く語り合い、それがきっかけで始めた長年の共同研究の成果が高く評価されたものです。大変嬉しく思っています。
[竹澤 俊明]
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