生物研ニュースNo.50

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会議報告

第52回ガンマーフィールドシンポジウム

問題解決に向け、次世代育種の可能性を探る

 茨城県常陸大宮市に位置する放射線育種場は、野外型放射線照射施設「ガンマーフィールド」、屋内型照射施設「ガンマールーム」を用いて、突然変異を利用した品種育成や研究を進めています。放射線育種場では1962年より毎年、「ガンマーフィールドシンポジウム」を行っています。52回目となる今年は、7月17日(水曜日)に茨城県水戸市の三の丸ホテルにおいて「次世代育種の可能性:環境、食糧、エネルギー問題解決へのストラテジー」と題して開催し、独立行政法人や大学、民間、県などから関連分野の研究者を中心に118名が参加しました。

 今回のシンポジウムでは、突然変異や放射線を利用した育種に限定せず、植物の育種に関する様々な講演が行われました。奈良先端科学技術大学院大学の辻先生から「フロリゲン(花成ホルモン)の分子機能と植物改良への展開」の特別講演が行われました。さらに一般講演6題が行われ、生物研からはユニット長の山本がイネのゲノムワイドSNP情報の利用について、主任研究員の加賀が国産ダイズのゲノム育種に向けたリソース開発について紹介しました。また、シンポジウム前日の16日(火曜日)には、放射線育種場においてガンマーフィールドの見学会が行われました。

イネ写真

ガンマーフィールドの見学の様子(右手に見えるのは放射塔)

[遺伝資源センター 放射線育種場 土師 岳]

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