生物研ニュースNo.52

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会議報告

2013 植物科学シンポジウム

持続可能な社会の構築に向け、植物科学が果たす役割は?

主任研究員 宇賀優作の講演の
様子

 平成25年12月4日(水曜日)に東京都港区のコクヨホールで、生物研ほか2つの機関(理化学研究所環境資源科学研究センター、産業技術総合研究所)と大学植物科学研究者ネットワークの主催で「2013植物科学シンポジウム」が開催され、大学や独立行政法人など各研究機関や、民間企業の植物関連の研究者を中心に241名が参加しました。現代社会は大量のエネルギーの投入と消費によって維持されています。しかしその結果、エネルギー資源の枯渇が目前に迫ってきており、大量消費によらない「持続可能な生産と消費を行う社会」への変換が緊急の課題となっています。そこで本シンポジウムでは、持続可能な社会の構築に向け、植物科学が果たしうる役割について議論しました。

 まず若手研究者による最新研究成果の紹介「持続可能な植物資源の最先端研究」と、実用化に近い植物研究・作物研究の成果の紹介「持続可能な社会構築へ向けた植物生産技術」があり、11の成果が紹介されました。この中で生物研からは、主任研究員の宇賀優作が「深根性遺伝子を活用した耐乾性作物の開発」について報告したほか、上級研究員の井澤毅とユニット長の土岐精一が成果報告を行いました。次に内閣府総合科学技術会議、文部科学省、経済産業省、農林水産省の政策担当者から、各府省の植物科学研究における取り組みや考え方が紹介されました。その後、センター長の矢野昌裕も加わり「強い農業再興に貢献する科学技術イノベーション」について、パネルディスカッションが行われました。

[農業生物先端ゲノム研究センター 先端ゲノム解析室 安河内 祐二]

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