農業生物資源研究所では、昨年に引き続き隔離ほ場における花粉症緩和米の栽培実験を行っております。開発目的、栽培の概要及び花粉飛散防止措置は以下のとおりです。
- 開発目的
スギ花粉症は国民病といってよいほどのアレルギー疾患です。コメを食べることで、スギ花粉症の症状を緩和させることを目的として研究開発を行っています。
今年度は、昨年に引き続き、生物多様性への影響評価を行います。また、花粉症緩和米の食品安全性や花粉アレルギーの緩和効果を確認するための、実験材料を確保するため、花粉症緩和米の二期作を行い、400〜500 kgのコメの収穫を計画しています。
- 栽培期間および栽培場所
栽培期間:平成18年4月17日〜平成19年3月
栽培場所:農業生物資源研究所 隔離ほ場(ほ場面積 8a)
[1回目の栽培実験]
平成18年 4月17日 隔離ほ場の水田に移植
平成18年 8月 7日 収穫
[2回目の栽培実験]
平成18年 8月18日 隔離ほ場の水田に移植
平成18年11月29日 収穫予定
平成19年 3月 越冬性試験終了
- 花粉拡散防止措置
本遺伝子組換えイネの栽培区画は、当研究所外の最も近い一般農家の水田から約750m離れています。また、研究所内で試験栽培されている最も近いイネからも32m離れています。さらに、今年は二期作をするので、一般に栽培されているイネと開花期が一致しません。そのため、一般のイネと組換えイネが交雑する可能性はないと考えてます。

花粉症緩和米の期待される効果
さらに詳しい情報は農業生物資源研究所ホームページ(http://www.naro.affrc.go.jp/archive/nias/gmo/gmotop.html)に掲載しています。
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