司会者:シルクへの思いを新しい波に−ミュージアムを核とした人々の集い−「シルクサミット2001 in
桐生」 ただ今より、開催致します。私、本実行委員会の事務局を担当しております、農業生物資源研究所 生活資源開発研究チームの高林でございます。本日の進行役を務めさせていただきます。よろしくお願いを致します。
このたび、主催者と致しまして、桐生市織物参考館“紫”、市立岡谷蚕糸博物館、そして、私どもの農業生物資源研究所で実行委員会を作りまして、この「シルクサミット2001 in
桐生」のご案内を致しましたところ、このように大変多くの皆様にお集まりをいただきまして、厚く御礼を申し上げます。
それでは主催者を代表致しまして、市立岡谷蚕糸博物館 嶋崎名誉館長より、皆様にご挨拶を申し上げます。
主催者挨拶
市立岡谷蚕糸博物館名誉館長 嶋崎 昭典
ご紹介いただきました、岡谷蚕糸博物館の嶋崎でございます。今年の3月、岡谷市でおこなわれました、第1回の「シルク・ミュージアム・サミット」で討議いただきました結果によりまして、ミュージアムを1つの核にしながらも、広くシルクにかかわる皆様方と力を合わせ、新しい時代の波を作ろうという趣旨によりまして、ミュージアムという言葉を落としまして、シルクサミットと名称を改め、ここに「第2回 シルクサミット2001 in
桐生」を本日開催する運びとなりました。当サミットの開催にあたりましては、ご当地桐生市、また、独立行政法人農業生物資源研究所の共催、また、群馬県はじめ、桐生の関係皆様方の機関のお力添えをいただきまして、また、このように、たくさんの皆様方のご参加をいただいて、ここに、盛大に開催できますことを、実行委員会を代表致しまして、心から、厚く御礼申し上げる次第でございます。
世界は今、大きな変動期にあると言えるかもしれないと言われております。特に日本は国をあげての、政治・経済の構造改革の渦中にございます。長いシルクの歴史を見ますと、シルクはそうした動乱期には、不思議と他に先駆け苦労の洗礼を受けて参りました。だが、必ず、不死鳥のように、更に強くなってよみがえってきております。しかし、現在の変動は組織を支えてきました仕組みそのものの転換というシステムの変革が根底にございます。これを乗り切るには、シルクの世界もまた、従来の仕組みを越えた、新しいシステムへの脱皮が必要かと思う次第であります。その1つは、当サミットが目指します、シルクに関係する人々が知恵を出し合って、資料館、博物館を核にして、1つに集い、新しい時代の波を作り出していくことが大切かと思うのであります。本日の、この桐生でのサミットが、その第一歩となることを願いまして、挨拶とさせていただきます。どうも、ありがとうございました。
司会者:続きまして、今回、共催をしていただきました桐生市より、桐生市長の大澤善隆様よりご挨拶をいただきたいと思います。お願い致します。
共催者挨拶
桐生市市長(代理)
ただ今ご紹介を賜りました、大澤桐生市長 今日、議会その他、公務が重なっておりまして、失礼を致しております。私、助役でございますが、市長からメッセージをお預かりしてまいりましたので、お許しを賜りまして、代読をさせていただきます。
「シルクサミット2001 in 桐生」の開催にあたり一言、ご挨拶を申し上げます。桐生市は本年で市政施行80周年、水道創設70周年を迎え、各種の記念事業を開催して参りましたが、ここに全国の関係者の皆様方のご参加を賜り、本事業が開催できますことは、一重に農業生物資源研究所、ご当局をはじめ、ご臨席の皆様、ならびに、ご協力をいただきました関係各位のご厚情の賜物と深く感謝申し上げる次第であります。
さて、人と地球に優しい、繊維としての絹を生み出す養蚕業は、環境にも優しい産業として見直されてきております。特に、群馬県は繭、生糸の生産量が全国一であり、優れた繭からしなやかで、気品のある絹を生み出す絹の里として、全国でも有数の繊維県でもあります。その1つが我が桐生市でありまして、西の西陣、東の桐生、と並び称されてきたわけであります。
本事業では記念講演をはじめ、パネルディスカッションを通して、養蚕や絹の文化とその魅力等について、皆様方に再確認をしていただきたい、かように考えております。一方で最近の地域経済を取り巻く環境を見ますと、バブル経済崩壊後の不況が叫ばれて久しく、先行き明るさの見えない状況が続いている日本経済の中で、景気回復時期の遅れはもとより、その間の景気落ち込みがきわめて厳しいものと考えておりますが、こうした中で、本市では、時代に対応できる経営者を養成するとともに、群馬大学を中心とする、産・学・官の連携により、経済環境に対応した産業構造への転換をはかり、新規分野の開拓や、事業の促進等、元気で活力ある産業の支援など、地域産業の活性化に務めているところであります。
どうか、本事業を通じて全国の関係者の交流を深めていただき、皆様に取りまして、意義ある事業となりますよう、心からご期待申し上げ、お祈り申し上げまして、歓迎のご挨拶とさせていただきます。
平成13年12月12日 桐生市長 大澤善隆(代読)
今日はどうもご苦労様でございます。
司会者:ありがとうございました。大変お忙しいところをお越しいただきまして、厚く御礼申し上げます。それでは、次に記念講演に移らせていただきます。その前に壇上の机の整理を致しますので、しばらくお待ち下さい。