省力と安全の向上
H14年7月 中野 丹
自転車のような乗り物ではタイヤがパンクしたら乗れなくなりますが、一輪車と二輪車ではどちらがパンクの可能性(故障する確率)が高いのでしょうか? 仮に、信頼性(故障しない確率)が0.9のスイッチを二個直列につないだ電気系統では、信頼性(電流の流れる状態)が0.9×0.9=0.81に落ちます。同様に二輪車のほうがパンクの可能性が高いと言えます。つまり、システムが複雑なほうが故障(トラブル)の危険性が高くなるのです。
自動車の生産ラインでは物を運搬するコンベア(手順)の数を減らすことで、トラブルを減少し、ひいてはコストの削減に結びつけているという報告があります。農家の皆さんにも、物を運搬するときの手順に少しでも省けるところがないかをできるだけ見直していただきたいものです。
それが、安全性の向上とコストの削減に結びつくのです。
当ホームページの農作業現場改善チェックリストと改善事例 には省力に関するヒントが多数ありますので、ぜひ参考にして省力に取り組んでいただきたいと思います。