農作業安全コラム

改正労働安全衛生法について

H18年5月 菊池 豊

 平成18年4月より、職場における労働者の安全と健康の確保をより一層推進するため、労働安全衛生法が改正されました。(詳細はこちら 外部リンク をご参照ください。)

 改正ポイントは、

  1. 長時間労働者への医師による面接指導の実施
  2. 特殊健康診断結果の労働者への通知
  3. 危険性・有害性等の調査及び必要な措置の実施
  4. 認定事業者に対する計画届の免除
  5. 安全管理者の資格要件の見直し
  6. 安全衛生管理体制の強化
  7. 製造業の元方事業者による作業間の連絡調整の実施
  8. 化学設備の清掃等の作業の注文者による文書等の交付
  9. 化学物質等の表示・文書交付制度の改善
  10. 有害物ばく露作業報告の創設
  11. 免許・技能講習制度の見直し

 これらについて、事業規模によって実施義務のないものもありますが、農業分野でも雇用主の安全配慮の必要性があることを認識しましょう。

 一方、農作業が本格化するに伴い、先週頃から私共にも農作業事故のニュースが入ってきます。「孫がロータリに巻き込まれ死亡」、「トラクタ転落」等々。

 下の写真はトラクタが農道から1m下の水路へ転落し運転者が水死した現場です。水に浮かんだ油と献花が事故を物語っていました。農作業事故の多くは慣れた場所、機械で事故が発生しています。初心に返って安全作業に努めましょう。

写真

 

キーワード:事故/安全装置・対策/乗用トラクター/耕うん・代かき
サブキーワード:春季/経営規模