人の振り見て我が振り直せ
H19年4月 菊池 豊
最近、テレビ等で交通事故を記録する装置として「ドライブレコーダ」というものを見ることがあると思います。これは、機械の前後・左右方向の加速度を検知し、衝突や急ブレーキで基準値を超えた場合、その前後(前12秒、後6秒間)の映像と加速度を記録する装置です。事故の証拠として採用される他に、タクシー会社の社員教育資料として役立っているそうです。
私共でも2005年から農家6名にお願いして乗用型トラクタの運転席にドライブレコーダを取付けてデータを収集しています。これらの中に、急発進、急ブレーキ、走行中の駐車ブレーキ解除、斜め畦畔乗り越え等の不安全行動が記録されていて、アンケートでは明らかになりにくい現場の状況がよく分かります。これらのことを本人に質問すると、「この程度は大丈夫」とか、「交通量の多い交差点では自動車の邪魔にならないよう急発進しなければならない」などの回答でした。
一方、私も自身の運転時映像を見て、改めて第3者の視点から不注意に気付かされることがありました。
今後、得られたデータの分析手法や安全教育への活用方法等の研究を通じて、安全対策の推進につなげていきたいと考えています。