農作業安全月間の前に
H22年3月 岡田 俊輔
少し前のことですが、昨年9月にアメリカのオバマ大統領より農作業安全週間に関する声明が発表されました。この週間は、1944年から行われているもので長い歴史を持つそうです。日本では首相自ら声明を出す慣習はないようですが、各自治体などが主体となって春と秋の農繁期に「農作業安全月間」を設けていることが多いので、もうすぐ農作業安全を呼びかけるチラシやポスターを見かける機会が増えると思います。
前に当センターの附属農場において、試験・研究でお世話になっている技術員の方から「準備9割」という言葉を聞きました。これは、「農作業は、準備次第で全体の(結果の)9割が決まってしまうから、準備は入念に行いなさい。」という意味だそうです。
そこで、生産者の方々が忙しくて手が回らない農繁期に安全月間を設けるだけでなく、その前のもう少し余裕のある時期に「事故予防月間」のような準備期間を設け、機械の点検と操作の確認、圃場の危険個所の確認や整備など、注意喚起に留まらない取り組みを合わせて行うことで、より事故防止の効果を上げることができるのではないかとも考えます。
農作業安全はみんなの強い願いです。農業大学校や農業機械士会、JAなどが中心となって農作業安全のための講習会、研修会などを行っているところも多いので、お問い合わせの上積極的に参加されてみてはいかがでしょうか。