初春を迎えて一言
H23年1月 中村 利男
新年明けましておめでとうございます。
本年が皆様方にとって健康で実りある年となりますようお祈り申し上げます。
本年はウサギ年ですので昨年のトラ年よりは、穏やかな年となるのかもしれませんが、新年を迎え、農作業による事故を減らすため、農業機械の日々の取扱・点検、農作業安全の基本動作の励行の重要性について、初心に返って再度お考えいただきたいと思います。よろしくお願いします。
さて、昨年11月、盛岡市で開催された「全国農作業安全活動発表集会および日韓合同シンポジウム」(日本農村医学会・日本農業新聞共催)において、東京都の女性農業者グループ「ぎんなんネット」のメンバーの方が配られた「東京ハッピーリング」についてご紹介したいと思います。
これは、イギリスの農作業安全お守りからヒントを得て、「ぎんなんネット」により作成された農作業安全を願うための、カラフルなロープを編み込んでリング状にした手作りお守りです。無事に戻ってきてほしいという気持ちを込めて、このお守りを「東京ハッピーリング」と命名されたとのことで、家族内、職場内での農作業安全に役立つアイテムと考えますので、今後のひろがりを期待するものです。
このリングの応用展開としては、何かのマスコットを「ハッピーアイテム」として渡すこと、「行ってらっしゃい、気をつけて」の一声掛けを行うこと等も考えられますので、それぞれで工夫していただき、これらを農作業開始前に集中力を高め、安全意識のスイッチを入れる「きっかけ」として、日々、活用されてもよいのではないかと思います。
この「ハッピーリング」、「ハッピーアイテム」等の取組に加えて、操作の基本を忠実に!、急がば回れ!、疑わしきはまずエンジン停止で確認!、に心がけ、高齢者、女性の方々ばかりでなく、農作業を行うすべての方が自らの機械操作の熟練度、体調、体力、役割分担等をわきまえて日々の作業を行っていただければ、未然に防げる事故、避けられる事故はもっと増やせるのではないかと考えます。
本年も関係機関・団体、農業者、メーカー等の方々との連携を密にして、一件でも農作業での事故が減らせるよう、試験、研究、調査に一層汗をかきたいと考えますので、よろしくお願いします。