農作業安全コラム

収穫作業も安全にお願いします

H23年9月 中村 利男

 いよいよ9月となり、本格的な農作物の収穫シーズンを迎えることになりました。農林水産省の「2011年秋の農作業安全確認運動」(9月1日~10月31日)も始まりますので、引き続き農作業事故のないように、一層気を引き締めていただくとともに、機械の点検・整備、取扱説明書の再確認(特に緊急時に備えての動力遮断方法の確認)をお願いします。

 さて、今月の安全コラムでは、特に収穫作業に関連する主な安全ポイントを挙げたいと思います。

  1. 自脱型コンバイン:
    • ワラ等が詰まった時は必ずエンジンを止めて作業をすること。
    • 始動時、バック時には周りを十分確認し、他の作業者を捲き込まないようにすること。
    • 手こぎ作業時に手腕を引き込まれないように気をつけること。
    • ほ場の出入口、畦越え等段差のあるところでは、あゆみ板を使用し、直角に進むこと。
  2. 農用運搬車:
    • 路肩の状況(草の繁茂状況、崩れの有無、傾斜度等)を把握し、転落・転倒事故を防止すること。
    • 過積載とならないように気をつけ、コンテナ等の荷崩れ防止をすること。
    • 道路走行時には乗用車等と接触しないよう、特に交差点では一旦停止する等安全運転に注意すること。
  3. 三脚脚立:
    • 天板をまたいで乗らないこと。
    • 天板の上には絶対乗らないこと。
    • 支柱から身体を乗り出さないこと。
  4. 乾燥機、もみすり機:
    • 換気扇の使用等により、排気ガスが充満しないよう気をつけること。
    • つまずきを防ぐため、通路上にコードを置かないこと。
    • 火災を防ぐため、燃料タンクの周囲を清潔にすること。

 なお、繰返しになりますが、乗用型トラクターでのキャブ・フレーム、シートベルトの装着、作業時以外は左右ブレーキの連結を忘れないように、また、高齢者の方は加齢に伴い視力、平衡感覚、とっさの判断力等の心身機能が低下してきていることを認識し、余裕をもった作業に努めていただけますようよろしくお願いします。

 また、これからは昼の時間が徐々に短くなり、夕暮れが早くなってきますので、心得て段取りよく農作業に取り組んでいただけますよう、集中豪雨、土砂崩れの後の水田等への見回りは避け、稲わら焼却時等の火傷にも気をつけていただけますようよろしくお願いします。

 

キーワード:事故/安全装置・対策/乗用トラクター/コンバイン(自脱型/普通型)/農用運搬車/その他の機械/収穫・調製/運搬・移動/点検・整備・清掃
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