リンゴワタムシ, Eriosoma lanigerum (Hausmann)
カメムシ目 同翅類(Hemiptera, Homoptera) アブラムシ科 (Aphididae)
形態・生態
加害部位 | 枝、幹樹、葉柄、生長点、地表に露出した根(加害部はコブ状に隆起、樹勢の悪化) |
加害形態 | 成虫、幼虫 |
発生回数・時期 | 4月下旬に無翅胎生雌となり産子、9月に有翅胎生雌が出現し移住 |
越冬形態 | 若齢幼虫(樹皮の裂け目や被害部) |
形態 | 体長 無翅胎生雌 2.0 mm、有翅胎生雌 2.0 mm、 |
分布 | 北海道、本州 (ヨーロッパ原産で苗木を媒体として世界中に広まっている) |
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枝寄生 | 成虫(黒色はマミー) | 初期寄生 | 幹部寄生 |
・ ワタムシヤドリバチの導入以降は防除が必要になることは
ほとんどなくなり,現在の所この虫の多発による被害は特に
認められないが,目立つ虫のため発生時には目に付く.
被害
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幹のコブ | 寄生によるコブ | 地際寄生 |
防除
寄生蜂のワタムシヤドリコバチが導入されている
・ 近年各地で増加傾向である.リンゴワタムシにはネオニコチノイド系剤
(他のアブラムシ類には有効)の効果がやや低いことが原因と考えられる.
ワタムシの密度が高いところでは,有機リン剤で防除する.