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キャベツの生育初期から中期におけるコナガ防除の減農薬散布効果


[要約]
キャベツの生育初期から中期において、水田用乗用管理機を用いて薬液量を約30%節減して防除しても慣行防除と同等のコナガの防除効果が得られる。
北海道立中央農業試験場・農業機械部・機械科、病虫部・害虫科
[連絡先]01238-9-2001
[部会名]総合研究(農業物理)
[専門]機械作業 作物虫害
[対象]昆虫類 茎葉菜類
[分類]指導
[背景・ねらい]
キャベツの30%減農薬防除を実現する目的で水田用乗用管理機を利用し、キャベツの生育初期から中期におけるコナガ防除における薬液節減の影響を検討する。
[成果の内容・特徴]
  1. 水田乗用管理機(ノズル:ディスクノズル、平均粒子径39.5〜43.5μm)で散布した蛍光剤(SW-11)300倍希釈液の生育初期における付着量は75リットル/10a散布と100リットル/10a散布で差はない。また生育中期では葉表の付着量および被覆面積率に差はく、葉裏への付着量は中位、下位の葉では差がなく被覆面積率でも差がない。
  2. キャベツの生育初期にフルフェクスロン乳剤2000倍液を75リットル/10a、生育中期にBT(トアロー)水和剤800倍希釈液およびBT(ゼンターリ)水和剤1000倍希釈液またはフルフェクスロン乳剤4000倍希釈液およびエマメクチン安息香酸乳剤2000倍希釈液を100リットル/10a散布することによりコナガの発生程度にかかわらず、慣行散布量(初期100、中期150リットル/10a)と同等の防除効果が得られる。
[成果の活用面・留意点]
  1. キャベツの生育初期から中期におけるコナガ防除への利用に適用する。
  2. 散布にあたっては正確な散布量の設定が簡易に行える機械の使用が望ましい。

平成11年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分
課題名:キャベツの生育に対応したコナガの減農薬散布技術(指導参考)
[具体的データ]
表1
表2
表3
表4
[その他]
研究課題名:キャベツの高畦による減化学肥料栽培技術の開発と減肥・減農薬技術の体系化
予算区分:道単
研究期間:平成11年度(平成8〜11年)
研究担当者:竹中秀行、原令幸、大山毅、玉木哲夫、兼平修、中尾弘志
発表論文等:なし

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