北海道の7種花き類に発生する病害虫
- [要約]
- 北海道で発生している病害はきくで15種、ばらで10種、ストックで5種、きんぎょそうで4種、アルストロメリアで3種、サンダーソニアで2種である。また、害虫はきくで22種、ばらで24種、ストックで15種、きんぎょそうで8種、アルストロメリアで7種、カーネーションで17種である。
北海道立花・野菜技術センター・研究部・病虫科
[連絡先]0125-28-2800
[部会名]生産環境
[専門]作物病害 作物虫害
[対象]花き類
[分類]普及
- [背景・ねらい]
- 北海道のきく、ばら、ストック、きんぎょそう、アルストロメリア、サンダーソニア及びカーネーションに発生する病害虫の種類、被害実態を明らかにし、花き栽培の際の参考に資する。
- [成果の内容・特徴]
- 発生が確認された病害は、きくで15種、ばらで10種、ストックで5種、きんぎょそうで4種、アルストロメリアで3種、サンダーソニアで2種である(表1)。
- このうち、常発し、被害の大きい病害はきくの白さび病、ばらのうどんこ病、灰色かび病及び黒星病、きんぎょそうとアルストロメリアの灰色かび病、サンダーソニアの球根腐敗である(表1)。
- 新たに発生が確認された害虫は、きくで1種、ばらで2種、ストックで1種、きんぎょそうで8種、アルストロメリアで7種、カーネーションで4種である(表2)。
- このうち被害の大きい害虫は、苗や鉢物で発生地から移入されるハモグリバエ類及びミカンキイロアザミウマである。その他、アルストロメリアでオンシツコナジラミの発生がやや多い以外は、被害が問題となるような害虫は認められず、まれに発生が確認できる程度である。また、カーネーションハモグリバエ及びクローバシストセンチュウの発生が特異的にみられた。
- [成果の活用面・留意点]
- 北海道農業試験会議に提出された「花き類に発生する病害虫と病害診断マニュアル」に病害関係の写真と診断マニュアルが記載されており、生産現場で迅速な診断を行う目安として利活用できる。
- 症状や形態から判断できないものや新規の病害虫については専門家に診断依頼する。
- 平成11年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分
- 課題名:花き類に発生する病害虫と病害診断マニュアル−きく・ばら・ストック・きんぎょそう・アルストロメリア・サンダーソニア・カーネーション−(普及奨励)
- [その他]
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研究課題名:主要花きの病害虫の防除対策試験
予算区分:道費
研究期間:平成11年度(平成8〜11年)
研究担当者:堀田治邦・角野晶大・柿崎昌志・水島俊一
発表論文等:北海道におけるバラ半身萎凋病の発生について,北日本病虫研報,50巻,236,(講
要),1999.
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