早生、耐冷性で落葉病抵抗性のあずき新品種「十育147号」


[要約] [キーワード] [担当]十勝農試・作物研究部・小豆菜豆科
[連絡先]電話0155-62-9825
[区分]作物・夏畑作物、北海道農業・作物
[分類]技術・普及



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. あずき「十育147号」は、早生、良質、落葉病・茎疫病・萎凋病抵抗性の「十育137号」を母、多収、落葉病・茎疫病・萎凋病抵抗性の「十育138号」を父として、人工交配を行った後代から育成した系統である。
  2. 育成地での成熟期は、「サホロショウズ」より2日遅いが、「きたのおとめ」よりは6日、「エリモショウズ」より5日早い(表1)。
  3. 「きたのおとめ」より、主茎長は短く、倒伏程度は小さい(表1)。
  4. 「きたのおとめ」より莢数はやや少なく、一莢内粒数及び子実重は同程度である(表1)。
  5. 百粒重は「きたのおとめ」より重く、種皮色は「きたのおとめ」と同じ淡赤である(表1)。
  6. 加工適性は「きたのおとめ」、「エリモショウズ」と同等以上である(表3)。
  7. 落葉病、茎疫病、萎凋病抵抗性はいずれも「強」である(表2)。
  8. 開花期頃の低温抵抗性は「エリモショウズ」より強い(表12)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 本系統は、北海道の道東の早生種栽培地帯(T−1)及び道東の早生・中生種栽培地帯(II−1)、及びこれに準ずる地帯に普及する。
  2. 落葉病、茎疫病(レース1)、萎凋病に抵抗性を持つが、栽培に当たっては適正な輪作を守る。
  3. 茎疫病発生圃場では、優占するレースにより多発する場合がある。
  4. 開花前の低温により短茎化した場合、機械収穫を行うと収穫損失が大きくなる可能性がある。
  5. 早生であるが、夏期温暖な条件下では中生品種より成熟期が遅くなる場合がある。
[具体的データ] [その他]
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