高粉質カボチャの省力栽培法と非破壊手法による品質評価


[要約] [キーワード] [担当]道立花・野菜技セ・研究部・園芸環境科、野菜科
[連絡先]電話0125-28-2800
[区分]北海道・作物
[分類]技術・普及



[背景・ねらい] [成果の活用面・留意点]
  1. セル苗定植は慣行のポリポット苗定植に比べて、鉢上げ・苗ずらしの省略、灌水時間の短縮が可能である。また、育苗面積を縮減し、培養土をポット苗の1/10以下に節約できる。播種から定植までの作業時間は、慣行の約1/3で、経費はほぼ半分程度になる(表1)。また、果実が低節位に着生して、着果日が集中するため、果実熟度の揃いが良くなり、一斉収穫にも適する(図1)。
  2. セル苗定植栽培はポリポット苗定植栽培に比べて、着果性、収量性、乾物率ではやや劣るが、肥大性には優れる傾向がある。品種特性からみると「こふき」「虹ロマン」はいずれの栽培においても、標準の「えびす」と比べて同等以上の収量性がある。全ての供試品種において、収穫時の乾物率は「えびす」より高い(表2)。
  3. 近赤外吸収スペクトル吸光度値の2次微分値を説明変数とし(フルーツセレクタK-BA100型;クボタ社製)、果実の乾物率を目的変数として重回帰分析を行い、重相関係数は0.94以上、検量線評価時の標準誤差(SEP)1.4%と高い精度の検量線を得た。澱粉と糖についてはこれより低い精度の検量線を得た(表3)。
  4. カボチャの収穫適期の目安を乾物率25%以上、出荷時の品質基準を22%以上とすると、本器機を用いた場合SEP1.4%を加味して、それぞれの目標値は乾物率約26.5%以上、約23.5%以上と考えられる。
[成果の活用面・留意点]
  1. セル苗定植は省力・低コスト栽培に活用する。
  2. 品質評価に供試した品種は「えびす」と「こふき」である。
[具体的データ] [その他]
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