雌穂重割合が高い根釧地域向けサイレージ用トウモロコシ新品種「北交62号」


[要約] [キーワード] [担当]北海道農研・作物開発部・トウモロコシ育種研究室
[連絡先]電話011-857-9317
[区分]北海道農業・作物、畜産草地
[分類]技術・普及



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. 「北交62号」はフリント種自殖系統「Ho87」を種子親とし、「To85」を花粉親として育成された単交雑一代雑種である。栽培適地の根釧地域において以下の特性を示す。
  2. 熟期は“早生の早”に属する。絹糸抽出期は同熟期の普及品種「エマ」より2日早く、収穫時の乾物率は「エマ」より高い(表1)。
  3. 乾物総重は平均で「エマ」より6%高く、乾雌穂重割合は「エマ」より約9%高い(表1図1図2)。
  4. 耐倒伏性は「エマ」並の“やや強”である(表1)。
  5. 初期生育は“良〜極良”で「エマ」より優れる(表1)。
  6. すす紋病抵抗性は“中”で「エマ」および「ダイヘイゲン」より強い(表2)。
  7. 雌雄畦比3:1での採種量は25kg/a程度である。採種栽培では花粉親を1週間晩播することにより両親の開花期が合致する。
[成果の活用面・留意点]
  1. 適地は北海道の根釧地域に限定する。適地外では耐倒伏性がやや劣る。普及見込み面積は1,500haである。種子の供給開始は、平成18年度栽培用からの予定である。
  2. 露地での通常畦幅栽培では、密植するとなびきの発生が多くなるので、栽植密度はアール当たり800〜850本程度とする。
[具体的データ] [その他]
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