耐倒伏性が強く多収な“中生の早”のサイレージ用トウモロコシ新品種「北交64号」


[要約] [キーワード] [担当]北海道農研・作物開発部・トウモロコシ育種研究室
[連絡先]電話011-857-9317
[区分]北海道農業・作物、畜産草地
[分類]技術・普及



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. 「北交64号」はデント種自殖系統「Ho68」を種子親とし、「GY302」を花粉親として育成された単交雑一代雑種である。
  2. 熟期は“中生の早”に属する。絹糸抽出期は同熟期の普及品種「ロイヤルデント90H」より4日遅いが、収穫時の乾物率は「ロイヤルデント90H」よりやや高い(表1)。
  3. 「ロイヤルデント90H」に比べ、乾物総重は平均で約6%高く、乾雌穂重割合は約4%低い(表1表2)。
  4. 耐倒伏性は“強〜極強”で「ロイヤルデント90H」並である(図1)。
  5. 初期生育は“やや良”で「ロイヤルデント90H」並である(表1)。
  6. すす紋病抵抗性は“中”で「ロイヤルデント90H」よりやや強く、本病抵抗性の基準品種「キタユタカ」より強い。ごま葉枯病抵抗性は“中”で「ロイヤルデント90H」および「キタユタカ」より強い。黒穂病抵抗性は“やや強”で「ロイヤルデント90H」並である(表1表3)。
  7. 雌雄畦比3:1での採種量は48kg/a程度と極めて多収である。採種栽培では、両親を同時播種して開花期を合致させることができる。
[成果の活用面・留意点]
  1. 北海道の道央北部、十勝中部および網走内陸部の気象条件が良好な地域を適地とし、普及見込み面積は500haである。種子の供給開始は、平成19年度栽培用からの予定。
  2. 密植適性は比較的高いが、栽植密度はアール当たり800〜850本程度とする。
[具体的データ] [その他]
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