畜産施設におけるライムケーキコンクリート舗装の実用性


[要約] [キーワード] [担当] 道立畜試・畜産工学部・代謝生理科
[連絡先]電話01566-4-5321
[区分] 北海道農業・畜産草地
[分類] 技術・参考



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. 施工時に降雨にみまわれた畜試のパドックでは、舗装面の剥離および進行性の深い崩壊が見られるが、その他の施設では、表面剥離および亀裂が認められたものの施工後2年経過しても実用的には問題のない程度である(表1)。
  2. 乳牛の利用は火山灰で多いが、コンクリート舗装と比較した場合、ライムケーキコンクリート舗装を多く選択し、横臥率も高い(表2)。
  3. ライムケーキコンクリート舗装はコンクリート舗装に比べて、保温性が高い(図1)。また、反発力の指標となる衝撃力等はライムケーキコンクリート舗装が低いことから、牛歩行時の蹄および横臥時の牛体への衝撃は少ないと考えられる(表3)。
  4. ライムケーキコンクリート製の堆肥盤でも、作業機械のタイヤのスリップはみられず、作業性はコンクリート舗装と変わらないものと考えられる。堆肥盤前面のショベルのバケットを降ろす部分で一部損耗の大きな箇所がみられるが、それ以外の部分では比較的良好な状態である(表4)。
  5. ライムケーキコンクリート舗装の施工費は11.4千円/uであり、コンクリート舗装(14.0千円/u)に比べて2割程度安価である。
  6. 以上のことから、ライムケーキコンクリート舗装パドックおよび堆肥盤等は、実用上、問題はないと考えられる。また、ライムケーキコンクリート舗装は通常のコンクリート舗装に比べて保温性が高いこと、衝撃に対する反発力が小さいことなどから、畜産用舗装材として有効と考えられる。
[成果の活用面・留意点]
  1. 畜産施設の舗装材として利用できる。
  2. 凍上を抑制する必要がある場合は、適切な厚さの凍上抑制層を設けた凍上防止仕様とする。
[具体的データ] [その他]
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