降霜確率にもとづく作物初霜害のリスクマップ


[要約] [キーワード] [担当]北海道農研・生産環境部・気象資源評価研究室
[連絡先]電話011-857-9234
[区分]北海道農業・生産環境 共通基盤・農業気象
[分類]技術・普及



[背景・ねらい] [成果の活用面・留意点]
  1. 任意地点において任意の日以前が初霜日となる確率は、次のように求められる。
    (1)気象官署の最近30年間の累年初霜日データを利用する。Weibull関数に当てはめると、再現期間がk年の、早い初霜日を推定できる。
    (2)再現期間がk年の早い初霜日と、その日の日最低気温平年値(T(−)min)の関係を調べると、図1が得られる。
    (3)すると、初霜日がある日より早い確率(F(x))は、次式により、その日のT(−)minから推定できる。ただし、p、qはパラメーター。
    F(x)=1/k=1/(exp((T(−)min-p)/q))               (1)
    (4)図1に示される関係は、全ての内陸地点を含むグループ1と、その他海岸地点のグループ2に分かれる。農業地帯を対象とする場合はグループ1の関係を利用する(p=4.93、q=3.02)。
  2. 作物霜害のリスクマップは、次のように作成できる(図2図3)。
    (1)気象庁のメッシュ気候値(月別値)を調和解析して、日平均気温(T(−)mean)、 日最低気温(T(−)min)の日別値を準備する。
    (2)播種日を設定する。播種日から起算して既存のDVRモデルにT(−)meanを入力して成熟日を推定する。この日以前に初霜日となる確率F(x)が、霜害に遭う確率である。
    (3)成熟日のT(−)minから、F(x)を推定する。
[成果の活用面・留意点]
  1. 大豆(品種ユキホマレ)以外の作物、北海道全域への適用が可能である。
  2. メッシュ区画内の凸凹などに起因する霜穴や霜道は考慮していない。
[具体的データ] [その他]
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