道産大豆の豆腐加工適性(硬さ)の簡易評価法


[要約] [キーワード] [担当]中央農試・農産工学部・農産品質科
[連絡先]0123-89-2585
[区分]北海道農業・流通利用
[分類]技術・参考


[背景・ねらい] [成果の活用面・留意点]
  1. 少量(40g)子実による豆乳および充填豆腐調製工程を検討した結果、豆乳調製時の総加水量を試料乾重比7.5倍、豆乳加熱時間17分、0.25%MgCl2による凝固等の諸条件を設定した(図1)。
  2. 道内品種の豆腐の硬さを比較すると、主要品種では「トヨムスメ」が最も硬く、「ユキホマレ」が最も柔らかい傾向が見られた(図2)。また、蛋白(図3)および全糖含有率(図4)と豆腐の硬さとの間には有意な相関が認められたものの、いずれも単独の分析値から豆腐の硬さを推定するのは困難と考えられ、実測による評価が不可欠である。
  3. 大豆全粒による豆腐破断応力の非破壊評価法として近赤外分光法を検討した結果、二次微分スペクトルからPLSR法によって得た検量線が高い精度を示し(図4)、異なる年次の試料にも良く適合した(図5)。
  4. 以上の結果から、近赤外分光法および実測法を用いることによって、早い世代からの豆腐加工適性(硬さ)の効率的な選抜が可能になると考えられた。
[成果の活用面・留意点]
  1. 少量の大豆原料による豆腐調製および豆腐破断応力の測定が可能であり、豆腐の硬さを選抜形質とした系統選抜、および、小規模の栽培法試験における処理区別の豆腐加工適性の判定に活用できる。
  2. 豆腐の硬さを選抜形質とした初期世代系統の一次スクリーニングに近赤外分光法を活用できる。
[具体的データ] [その他]
目次へ戻る