花色が黄金色の小輪性スカシユリ新品種「Li-26」


[要約] [キーワード] [担当]花・野菜セ・研究部・花き科、中央農試・農産工学部・細胞育種科
[連絡先]電話0125-28-2800
[区分]北海道農業・作物
[分類]技術・普及



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. スカシユリ「アラスカ」と小輪性の場内保有系統95AA69-3を交配し、胚珠-胚培養法を利用して得られた246個体の雑種から、花色・花形や草姿、増殖性等に優れる1系統を選抜し、小輪品種「Li-26」を育成した。
  2. 冷凍貯蔵球を用いた5月定植栽培での採花までの日数(在圃日数)は約53日で、草丈は約67cm(球周8-10cmの球根)である。
  3. 「Li-26」の花径は約11cmで花色は鮮やかな黄金色、わずかに斑点を有するが、香りはない(写真1)。
  4. 花房の形は総状(段咲き)で、花向きは垂直方向より約25度の上向き咲きであるため、花束やアレンジメントに使いやすく、輸送での箱詰めもしやすい(写真2)。
  5. 小さい球根でも花蕾が多くつき、球周8-10cm球では3,4輪規格の切花を、同10-12cm球では5,6輪規格の切花を採花できる(表1)。
  6. りん片挿しでは1.6gのりん片から約1.3個の一年球を形成する(表2)。一年球の肥大性は良好で、切花栽培に利用できる球周8cm以上の球根の占める割合は約30%である(表2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 普及対象地域は全道のユリ栽培地域とする。凍結貯蔵球利用による5月定植作型での成績であり、長期抑制および促成作型は未検討である。
  2. 小球開花性を有するため、球周8-10cmまたは同10-12cmの球根を使用する。球周12cm以上の球根は花蕾数がやや多くなるので、作期や市場性を考慮して使用する。
  3. 防除管理等はスカシユリ系品種に準じて行う。

    平成17年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
     「花ゆり新品種候補「Li-26」」(普及推進)
[具体的データ] [その他]
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