白色の花色で汎用性が高く、小球開花性に優れる花ユリ新品種「細育12号」


[要約] [キーワード] [担当]中央農試・農産工学部・細胞育種科
[連絡先]電話0123-89-2583
[区分]北海道農業・作物
[分類]技術・普及



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. 花ユリ「細育12号」は、シンテッポウユリ品種「ホワイトランサー」を種子親に、アジアティック系品種「アラスカ」を花粉親として交配し、胚珠-胚培養法により得られた雑種から選抜、育成した品種である。
  2. 草丈は80cm程度で、切花向きの系統である。葉数はやや少ない。葉枯病の発生は見られない(表1)。
  3. 花序は散形花序である。花弁表面の色は開花初期には淡緑黄色でその後白色となり、基部の色はやや緑色である。花色が白色系であることから、家庭用だけでなく業務用としての需要も期待できる。極少数の斑点を有するがほとんど目立たない。花形はスカシユリ型で着生角度は斜上向き、花径は17cm程度の中大輪である(表1写真1)。香りはない。
  4. りん片挿しによる子球形成数は1りん片当たり1.4個であり、増殖性に優れる(表2)。一年養成球の平均球重は30.8gで、10gを超える割合が98.2%と高いが、翌年の花蕾数は3.0とやや少ない(表3)。しかしながら、3輪の占める割合が83.7%で輪数の揃いが良く、一年養成球の多くを切花栽培に利用できる。
[成果の活用面・留意点]
  1. 普及対象地域は全道のユリ栽培地域とする。
  2. 秋植え、無加温ハウス栽培での成績であり、抑制栽培および促成栽培での調査は行っていない。

    平成17年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
    「花ゆり新品種候補「細育12号」」(普及推進)
[具体的データ] [その他]
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