人工気象器を用いたテンサイ低温出芽性の簡易検定法


[要約] [キーワード] [担当]北海道農研・畑作研究部・てん菜育種研究室
[連絡先]電話0155-62-9271
[区分]北海道農業・作物、作物・夏畑作物
[分類]科学・参考



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. 人工気象器の環境設定は、芽室における4月下旬の気象条件を想定し、5℃暗期と15℃明期の12時間毎の交互運転とする。容積23リットル(W53cmxL34cmxH12.5cm)の育苗バットに粒状園芸培土を12リットル入れ、播種後、加熱加圧滅菌(121℃、3時間)した床土で厚さ2cmに覆土する(表1図1)。
  2. 簡易検定法の出芽期は、圃場における出芽期と有意な相関関係が認められる(図2)。また、簡易検定法によって低温出芽性が優れる系統の選抜が可能である(表2)。
  3. 簡易検定法を利用して、低温出芽期が安定して早い「北海87号」を選抜した(図2表2)。
  4. 検定に要する期間は約20日と短期間であり、周年検定が可能である(図2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 簡易検定法は、周年検定が可能であり、低温出芽性が優れる品種の育成が促進される。
  2. 本検定法を用いて、直播栽培で重要な低温出芽性を検定でき、低温出芽性が安定して早い「北海87号」は、検定の基準系統として利用できる。
  3. 播種深度が不均一であると出芽期に影響を及ぼすので、播種床及び覆土表面が均一になるように注意する。
[具体的データ] [その他]
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