寒地向き飼料用トウモロコシ育種母材における茎葉消化性の系統間変異


[要約] [キーワード] [担当]北海道農研・作物開発部・トウモロコシ育種研究室
[連絡先]電話011-857-9317
[区分]北海道農業・作物、畜産草地
[分類]科学・参考



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. 寒地向きF1親自殖系統の茎葉中の高消化性分画(OCC+Oa)含量には30.4〜48.9%の大きな系統間変異がある(表1)。
  2. 自殖系統において、茎葉中の高消化性分画のうち、細胞内容物(OCC)含量の系統間変異は大きいが、高消化性繊維(Oa)含量の系統間変異は小さい(表1)。
  3. (OCC+Oa)含量に関し、F1と両親平均値との間には有意な正の相関があり、(OCC+Oa)含量の高い自殖系統を交配親に用いることにより、 (OCC+Oa)含量の高いF1が得られる(図1)。
  4. 1において、(OCC+Oa)含量と乾雌穂重割合との間に有意な負の相関が認められる。(OCC+Oa)含量の高いF1を選抜する際には乾雌穂重割合に留意する必要がある(図2)。
  5. Ho99のように、F1の(OCC+Oa)含量と乾雌穂重割合がともに高い自殖系統が存在する(図1図2表2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 寒地向き高茎葉消化性品種を育成するための基礎的情報となる。
  2. ここに示した茎葉消化性の系統間変異は、細胞内容物含量の差による部分が大きく、繊維の消化性の差は小さい。
[具体的データ] [その他]
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