廃プラスチック等を利用した牛床資材の利用性


[要約] [キーワード] [担当]根釧農業試験場・研究部・酪農施設科
[連絡先]電話01537-2-2004
[区分]北海道農業・畜産草地
[分類]技術・参考



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. 供試資材は農業用廃ビニールと廃タイヤチップを細断・混合し、ウレタン系固結剤で加圧成型したゴムチップ成型マット(長さ1800×幅1200×厚さ50mm)である。対照資材はゴムチップマットレス1年間使用である(表1)。
  2. 落下試験装置による衝撃力は供試資材Tでは1772Nで対照資材(2354N)よりも柔らかい。供試資材Vでは2461Nであり、農業用ビニールの配合割合の増加と裏面形状の違いにより、供試資材Tに比べて硬くなったが、対照資材と同程度である(表2)。
  3. 供試資材Tでの牛床横臥率は76.2〜76.8%であり、牛の利用性には問題が見られなかったが、対照資材に比べて飛節スコア0(問題なし)の割合が低くなり、スコア1(飛節の毛がなくなる)やスコア2(擦り傷)が増加する(図2)。
  4. 供試資材Uの牛床横臥率は70.9〜71.7%であり(表3)、牛の利用性には問題が見られない。しかし、依然として供試資材に比べて飛節スコア1の割合が増加する(図2)。
  5. 1. 供試資材Vの牛床横臥率は74.9%であり、供試資材TおよびUと大きな差はない(表3)。飛節スコアについてはスコア0の割合が増加し、スコア2の割合は低下(図2)し、起立時のスリップなども見られず、起きあがり時間にも差が見られない。 以上より、乳牛の利用性と飛節の健康状態を考慮した結果、供試資材Vが牛床資材として適していると結論づけられる。
[成果の活用面・留意点]
  1. 農業用廃プラスチックの有効活用が図られる。
[具体的データ] [その他]
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