カリフラワーの肥培管理と病害虫防除の指針


[要約] [キーワード] [担当]花・野菜セ・研究部・病虫科、園芸環境科
[連絡先]電話0125-28-2800
[区分]北海道農業・生産環境
[分類]技術・参考



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. カリフラワーの適正N施肥量は現行の施肥標準量である18kg/10a(基肥10kg/10a、分施8kg/10a)が妥当である(図1)。
  2. 晩春まき作型においてN分施重点施肥(基肥5kg、分施13kg/10a)により、花蕾腐敗症状の発生が低減する。
  3. 分施回数は、現行の2回から定植後約1ヶ月前後(着蕾始めまで)の1回に削減可能である(表1)。
  4. カリフラワーでは軟腐病、苗立枯病(仮称)、黒腐病、菌核病(仮称)、べと病、花蕾腐敗症状が発生し、軟腐病は防除の対象となる病害である。
  5. 軟腐病に対するカリフラワーの感受性は品種間差異が認められ、「バロック」、「NR-149」、「抱月」、「浜月33」は感受性が低い(図2)。
  6. 軟腐病に対し、非病原性エルビニア・カロトボーラ水和剤(生物農薬)、銅(塩基性硫酸銅)水和剤の効果が高い。薬剤は晩春まき作型で基幹1回、臨機1回の防除を実施する(注)。
  7. 主な防除対象となる害虫は、被害状況より、コナガ、ヨトウガ、モンシロチョウ等の食葉性鱗翅目とアブラムシ類である。
  8. 殺虫剤の残効期間は、おおむね7〜10日程度である。BT剤(生物農薬)は、コナガに効果が認められ(表2)、茎葉生育期のコナガ主体の防除時に利用できる。
  9. 殺虫剤は、春まき作型でコナガに基幹1回、臨機1回(注)、晩春まき作型でコナガに定植後7〜10日間隔で基幹6回、育苗期と定植直後に臨機2回、アブラムシに臨機1回の散布で防除できる。
    注)基幹:毎年行う必須の防除
    臨機:発生状況、地域および品種などを考慮して行う追加防除
[成果の活用面・留意点]
  1. 本成績はカリフラワーのクリーン農業を実施する場合に活用する。

    平成17年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
    「カリフラワーの肥培管理・病害虫防除の指針」(指導参考)
[具体的データ] [その他]
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