小麦α-アミラーゼ活性測定システム(ドライケミストリー法)を用いた品質区分<追補>


[要約] [キーワード] [担当]道立中央農試・農産工学部・農産品質科
[連絡先]電話0123-89-2585
[区分]北海道農業・農産利用
[分類]技術・普及



[背景・ねらい] [成果の内容・特徴]
  1. 2004年と2005年「キタノカオリ」の圃場試料および湿潤処理試料のα-アミラーゼ活性とアミロ値の関係について、全調査点数178点のうち活性200mU/g未満でアミロ値300BU以上のものが79点、活性300mU/g以上でアミロ値300BU未満のものが41点あった。品質判別可能範囲の割合は71%(127/178)、品質判別の適合度は94%(120/127)である(図1表1)。
  2. 「キタノカオリ」のα-アミラーゼ活性に基づく品質区分を(1)健全小麦200mU/g未満、(2)中間域200mU/g以上300mU/g未満、(3)低アミロ小麦300mU/g以上と設定することにより、α-アミラーゼ活性に基づく品質判別が可能である(表2)。
  3. α-アミラーゼ活性が低い状態で安定的に推移する時期(=安定期)の開始時期である成熟期2〜4日後の各品種の子実水分は32〜33%の範囲である。また、子実水分32%以上のものがα-アミラーゼ活性、アミロ値の両方が高い領域に分布したのに対し、32%未満のものはこの領域には含まれない(図3)。このことから、α-アミラーゼ活性に基づく品質区分は子実水分32%未満または成熟期4日後以降の小麦子実に適用可能である。
[成果の活用面・留意点]
  1. α-アミラーゼ活性測定システムは集荷施設受入時の仕分けを目的とした小麦の品質評価に活用することができる。
  2. α-アミラーゼ活性に基づく品質区分は子実水分32%未満または成熟期4日後以降の子実に適用する。
  3. 本成績は「ホクシン」、「キタノカオリ」および「春よ恋」を対象としたものである。

    平成17年度北海道農業試験会議における課題名および区分
    課題名:小麦α-アミラーゼ活性測定システム(ドライケミストリー法)を用いた品質区分<追補>(普及推進)
[具体的データ] [その他]
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