北海道に向く西洋なしの品種特性


[要約]

[キーワード]

[担当]道立中央農試・作物研究部・果樹科、北海道農研・寒地地域特産研究チーム
[代表連絡先]電話0123-89-2001
[区分]北海道農業・水田・園芸作
[分類]技術・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. 供試した12品種中優れた特性があり、北海道で有望と考えられるのは以下の3品種である。
    「マルゲリット・マリーラ」:収穫期は9月中旬。この時期としては非常に大果であり400gを超えることも多い。果肉はやや粗いが風味や食味は良く品質良好。追熟後は果皮が黄色くなることから適食期がわかりやすい。ただし、大果であることから強風による落果が起こりやすい。
    「オーロラ」:収穫期は9月中旬、満開後日数115日頃。果実重は年による変動があるが、250gを超える年もあり中程度の大きさ。平均糖度が15.4%と極めて高く、肉質も緻密で風味も良く品質は優れる。樹勢が弱く収量が少ない。
    「ゼネラル・レクラーク」:収穫時期は10月上〜中旬。果実重350g前後と大きく、糖度も14%程度と高い。果肉は密でなめらか、風味、食味良好で多汁である。品質は優れる。ただし年によりやや渋みを感じることがある。大果であるため強風による落果が起こりやすい。
  2. 「プレコース」「ミクルマス・ネリス」「コンファレンス」「ハイランド」「エルドラド」「パッカムス・トライアンフ」の6品種は本道での栽培は可能であり有用な形質を持つが、問題となる欠点もある。
  3. 「カリフォルニア」「シルバーベル」「ル・レクチェ」の3品種は本道での栽培には向かないと判定する。
  4. 各品種共に慣行防除では問題となる病害虫は発生しなかった。凍害も認められず、耐寒性に問題はなかった。

[成果の活用面・留意点]

  1. 西洋なし産地における品種導入において活用する。

平成19年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
「西洋なしの品種特性」(指導参考)

[具体的データ]

[その他]

 



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