ブレンド適性に優れる超強力秋まき小麦「北海259号」


[要約]

[キーワード]

[担当]北海道農研・パン用小麦研究チーム
[代表連絡先]電話011-857-9260、電子メールseika-narch@naro.affrc.go.jp
[区分]北海道農業・畑作、作物
[分類]技術・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. 「北海259号」は秋まき硬質のパン用品種育成を目標に、「札系159号」と「KS831957」のF1を母とし「月系9509(後のキタノカオリ)」を父として行われた人工交配から選 抜・固定を行ったものである。
  2. 「北海259号」の特性(「キタノカオリ」との比較、特性の十分な理解のため北海道の基準品種「ホクシン」の特性についても記載;表1
    1)出穂期は3日早く、成熟期はほぼ同程度である。
    2)稈長はほぼ同程度で、穂長はやや短く、穂数は少ない。耐倒伏性はほぼ同程度である。
    3)耐雪性はほぼ同程度で、赤さび病抵抗性・うどんこ病抵抗性・赤かび病抵抗性・耐穂発芽性は同程度である。コムギ縞萎縮病抵抗性はやや優れる。
    4)収量性はやや低く、容積重はやや小さく、千粒重は同程度である。外観品質はやや劣る。
    5)粉質は硝子質、製粉歩留は同程度で、ミリングスコアはやや高い。
    6)60%粉の粗蛋白質含量・灰分含量はほぼ同程度で、小麦粉の黄色味は低い。
    7)エキステンソグラムによる生地の物理的性質は、生地の力の程度(面積)がやや大きく、伸張抵抗がやや大きい。生地の物性は強く、小麦粉の性質は超強力である。
  3. ホクシン(中力小麦)と等量ブレンドすることにより「キタノカオリ」以上の優れた製パン適性となる(表2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 北海道の秋まき小麦栽培地帯に適応する。
  2. 耐穂発芽性が劣るため適期収穫に留意する。
  3. ブレンド用であるので、蛋白含量が低くならないように肥培管理に努める。

[具体的データ]

[その他]

 



目次へ戻る