デオキシニバレノールの現地検出を目的とした簡易測定技術
[要約]
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カビ毒デオキシニバレノールの抗体をイムノスティック※に貼り付けることによって、特別な操作や分析機器を必要としない酵素免疫測定が実施できる。
[キーワード]
- デオキシニバレノール、イムノスティック、簡易測定
[担当]道立畜試・基盤研究部・病態生理科
[代表連絡先]電話0156-64-5321
[区分]北海道農業・畜産草地
[分類]技術・参考
[背景・ねらい]
- 乳牛の疾病発生や生産阻害の原因として懸念されているカビ毒デオキシニバレノール(DON)について、生産者や普及指導員などが酪農現場で実施できる簡易なDON測定技術の開発を目指し、特別な操作や分析機器を必要としない酵素免疫測定法(ELISA)を検討する。
[成果の内容・特徴]
- DONを実験動物に免疫し、ELISA間接法により血清中DON抗体の産生を調べると、高力価の抗体が比較的高い割合で産生され、DON抗体を作製できる(表1)。
- 作製した抗体を用いたELISA競合法によりDON検出を試みると、一部の高力価抗体は検出するDON濃度を高くするに従い、吸光度が減少し、DON検出に利用できる(図1)。
- ELISA競合法に利用できるDON抗体をイムノスティック※に貼り付けることで(図2)、DON濃度を反応液の発色によって判別することができる簡易な酵素免疫測定を実施できる(図3)。
[成果の活用面・留意点]
- 酪農現場で実施できるDON簡易測定キット開発の基礎技術として活用される。
平成19年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
課題名:デオキシニバレノールの現地検出を目的とした簡易測定技術(研究参考)
[具体的データ]
[その他]
- 研究課題名:牛赤カビ中毒症制御のためのデオキシニバレノール現地検出技術の開発
予算区分:外部資金(JSTシーズ発掘試験)
研究期間:2007年度
研究担当者:川本 哲、山本裕介
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