てんさい、たまねぎおよびレタスに対するアゾスピリラム菌の接種効果


[要約]

[キーワード]

[担当]道立北見農試・生産研究部・栽培環境科、道立中央農試・環境保全部・土壌生態科
[代表連絡先]電話0157-47-2565
[区分]北海道農業・生産環境
[分類]研究・参考


[背景・ねらい]

[成果の内容・特徴]

  1. てんさい、たまねぎの苗に、室内試験で各作物に生育促進効果が認められたアゾ菌を107cfu/株の密度で接種した結果、たまねぎでは収量が6%、窒素吸収量が9%無接種条件に比較して増加し、てんさいでは根重が9%、窒素吸収量が8%増加する傾向にある(表1)。しかし、増収程度および窒素吸収増加量は圃場間の変動が大きく不安定である。
  2. 接種効果は接種法、土壌理学性、施肥量で以下のように変動する。@接種時期:てんさいでは本葉展開期、たまねぎでは発芽後以後で高い(表2)。Aたまねぎでは接種効果は作土が厚い(25cm以上)膨軟な圃場ほど高い(図1)。B窒素施肥量:接種効果は施肥標準量で高く減肥条件で低い(データ省略)。菌接種密度は105〜107cfu/株の範囲では接種効果程度に影響せず、また、菌株によって接種効果が異なる可能性がある(データ省略)。
  3. てんさいに生育促進効果を有する菌株をレタスの苗に106〜1010cfu/株の密度で接種すると、育苗期では苗の葉重や養分含有率が増加する事例が認められ、接種効果の発現程度は、無接種区の生育量がある一定の範囲内で顕著となる可能性がうかがわれる(図2)。しかし、定植後の生育に対する接種効果は不安定で、効果が判然としない圃場もある(表1)。
  4. 以上のように、アゾ菌の接種により、てんさい、たまねぎおよびレタスの生育・収量が増大する事例が認められるが、接種効果は必ずしも安定的でなく、接種法、窒素施肥量、土壌条件等で変化し、無接種区の収量や菌株の種類でも変化する可能性がある。

[成果の活用面・留意点]

  1. 本成果はアゾ菌資材の効果安定化技術開発の参考とする。

[平成19年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分]
「てんさい,たまねぎおよびレタスに対するアゾスピリラム菌の接種効果」(研究参考)

[具体的データ]

[その他]

 



目次へ戻る