活動記録:2021(令和3)年度 | ![]() |
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❖ 「くぐれんテグスちゃん」設置手順動画(ビデオマニュアル)の公開(R4.1月) |
果樹園のカラス対策「くぐれんテグス君」を改良した簡易型「くぐれんテグスちゃん」の設置手順動画(ビデオマニュアル)をYouTubeで公開しました。標準作業手順書(設置マニュアル)は公開済ですが、設置手順動画では文字で伝えにくい作業のポイントを分かりやすく実演しています。 https://youtu.be/hVS1pAahc0Q |
❖ 成果情報が公開(R3.11月) |
2020年度の成果情報が公開されました。中央農業研究センター(昨年度までの所属研究所)の一覧の中から閲覧できます。 https://www.naro.go.jp/project/results/4th_laboratory/carc/2020/index.html 下記から直接閲覧できます。 普及成果情報 作物の食害痕跡からの加害鳥獣の判別に役立つ作物別の鳥獣害痕跡図鑑 果樹園のカラス対策「くぐれんテグス君」の簡易型「くぐれんテグスちゃん」 研究成果情報 糸を10cm~20cm間隔で上面に張ることでスズメの侵入頻度を減らすことができる カラスとスズメに対する磁石の忌避効果は認められない 農作物採食は野生ニホンジカの早熟化を促進する 野生ニホンジカにおける先天性奇形胎子の初報告 |
❖ 「Ecology and Evolution」誌に農作物を採食する野生ニホンジカの分布傾向に関する論文を執筆(R3.10月) |
Ecology and Evolution誌11巻21号に、秦らが「Occurrence patterns of crop-foraging sika deer distribution in an agriculture-forest landscape revealed by nitrogen stable isotopes」(https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ece3.8216)を執筆しました。 野生ニホンジカを対象に、骨コラーゲンの窒素安定同位体比分析から各個体の農作物依存度を推定し、狩猟が盛んに行われる冬から春の間の農作物依存個体の空間分布傾向を解析しました。その結果、農地に近い場所に分布するメス個体ほど農作物依存度が高く、農作物を採食する可能性は農地から5-10km離れると半減することを明らかにしました。一方このような傾向はオスでは見られませんでした。本研究結果は、農作物加害性が高いシカ個体を効率的に駆除するための管理を行う場所を検討する際に役立つと考えられます。 |
❖ 「日本鳥学会誌」に磁石による忌避効果はみられないことを調べた論文を執筆(R3.10月) |
日本鳥学会誌70巻2号に、吉田、山口、佐伯らが「カラスとスズメに対する磁石の忌避効果は認められない」(p.175-181)を執筆しました。 https://doi.org/10.3838/jjo.70.175 鳥は地磁気を感知できることが知られていますが、だからといって磁石による磁場の乱れを忌避するとは限りません。この論文では、市販の防鳥用品に使われているものと同様の強さの磁石を使い、カラスとスズメに対する忌避効果の有無を検証しました。磁石ありと磁石なしの餌場のあいだで、来訪回数、試験餌の消費量、平均滞在時間のいずれについても差はみられず、市販の磁石としては比較的強力な今回の磁石に、カラスとスズメを忌避させる効果はないと考えられました。 詳しくは研究成果情報もご覧ください。 |
❖ 「酪農の鳥獣被害対策ハンドブック」」に鳥害対策について執筆(R3.10月) |
DAIRYMAN 臨時増刊号「酪農の鳥獣被害対策ハンドブック」に吉田、山口が下記の節を執筆しました。 第II章 野生生物種ごとの被害状況と対策 15.カラス 16.スズメ、ハト類など 多くの鳥獣の被害対策が掲載され,写真も豊富で読みやすい書となっています。 |
❖ 「くぐれんテグスちゃん」標準作業手順書(設置マニュアル)の公開(R3.6月) |
果樹園のカラス対策「くぐれんテグス君」を改良した簡易型「くぐれんテグスちゃん」を新しく発表し、標準作業手順書(設置マニュアル)を公開しました。「くぐれんテグスちゃん」は、天井部と側面部の両方ともテグスを張る設計で、全く脚立を使わずに安全に設置できます。カラス侵入を抑制する効果と資材費は「くぐれんテグス君」とほぼ同等で、設置作業時間は2割削減されます。 https://sop.naro.go.jp/document/detail/46 2024/7/1追記:農研機構の標準作業手順書(SOP)公開仕様が変更され、サンプル版のみが公開されています。リンク先から利用者登録をしていただくと、本編を無料で閲覧・ダウンロードできます。 |
❖ 「Ecopshere」誌に農作物採食による野生ニホンジカの早熟化に関する論文を執筆(R3.4月) |
Ecosphere誌12巻4号に、秦らが「Agricultural crop consumption induces precocious
maturity in deer by improving physical and reproductive performance」(https://doi.org/10.1002/ecs2.3464)を執筆しました。 野生ニホンジカの骨に含まれる骨コラーゲンの窒素安定同位体比が、シカの農作物依存度の指標として有用であることを示すとともに、農作物採食が4歳以下の若齢シカの成長(体サイズの増加)を促進し、その結果、妊娠率が上昇することを明らかにしました。このような農作物採食によるシカの「早熟化」は、シカの増加を促進している可能性が示唆されました。 詳しい日本語解説文は以下のページからご覧いただけます。 https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nilgs/140711.html |
❖ 所属組織が変わりました(R3.4月) |
4月1日より、所属組織とグループ名が変わりました。 鳥獣害対策を研究することは変わりありませんので、引き続きよろしくお願いします。 新組織:農研機構 畜産研究部門 動物行動管理研究領域 動物行動管理グループ また、東北農研福島拠点から中村、藤本が異動してきました。 |