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食べ物質問箱

Q. 「環境ホルモン」の危険性が最近マスコミなどで取りあげられていますが、「環境ホルモン」と食品とはどういうつながりがありますか?


A. 人間の体にはいろいろなホルモンがあり、それによって生殖系や神経系、免疫系がコントロールされています。そのため、もしもホルモンと似た作用を持った物質が体外で作られ、それが人体に入ると、この複雑な仕組みが正常に働かなくなってしまい、生殖障害や先天性奇形といった悪い影響が出ることが心配されます。このような物質を一般に「環境ホルモン」と呼んでおり、現在、約70種類の物質が知られています。「環境ホルモン」であるダイオキシンやPCB、ある種の農薬などは既に環境中に放出されていますので、食材を汚染することが懸念されます。この場合、食物連鎖を通じた生物濃縮を受ける可能性もあります。また、食品の容器や包材などにもビスフェノールAなどのような環境ホルモンが含まれていることがあり、これが食品に移行する可能性を指摘する声もあります。しかしながら、これらの物質を食品から摂取したときの、本当の危険性や動態についてはまだ良く分かっていない部分が多く、現在、緊急に研究が進められています。

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