ニューカッスル病ワクチンで予防可能

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家畜
伝染病

鶏、あひる、七面鳥、うずら

特徴

ニューカッスル病病原性ニューカッスル病ウイルスによって起こる鳥の病気。鶏、あひる、七面鳥、うずらでは法定伝染病に指定されている。ほとんどの種類の鳥が感染するが、一般に鶏の仲間であるキジ科の鳥が感染しやすく、症状も重い。

鳥の種類や日齢、免疫状態によって、あるいはウイルスの性質によっても病気の程度はさまざまだが、鶏では主に胃腸炎や脳炎、肺炎が多く見られる。鶏以外の小鳥や野鳥では感染しても症状を示さないことが多い。ごくまれに人に感染し、結膜炎を起こすことがある。

日本では生ワクチンの普及に伴って発生数は激減したが、ワクチンを受けていない愛玩鶏や、ワクチンによる免疫が不十分な鶏群などで散発的な発生が認められている。またレースバトでの発生例も確認されていることから、注意が必要だ。

ウイルスは感染した鳥のふんなどの排せつ物に含まれている。これらと直接接触することにより、あるいは汚染飼料や飲み水、ケージ、飼育する人の衣服などを介して伝染する。


対策

生ワクチンと不活化ワクチンにより予防できる。予防接種プログラムに従ってワクチンを接種し、十分に免疫ができていることを確認する。

鶏舎へのウイルス侵入を防止するためには、一般的な衛生管理の徹底と防鳥ネットなどによる野鳥の侵入防止が重要だ。病気の鶏を見つけたら、すぐに家畜保健衛生所に連絡する。

[写真:ニューカッスル病ウイルス強毒株を接種した鶏に見られた開口呼吸]

(動物衛生部門 真瀬昌司)

参考情報

・家畜の監視伝染病 ニューカッスル病


情報公開日:「家畜疾病図鑑」『日本農業新聞』 2011年1月27日、18面に掲載。

情報更新日:2021年3月15日

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