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水稲登熟期の水管理と収量・品質
山形県立農業試験場・稲作部
[部会名] 総合農業
[分科会名]稲分科会
[分類] (2)
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[成果の内容]
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技術・情報の内容及び特徴
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落水時期が早いほど、登熟歩合が低下し、粒肥大が不十分となり減収する。また、
乳心白・腹白未熟粒及び死米が増加し、品質が低下する
(表1)。
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登熟期の土壌水分不足が収量、品質に及ぼす影響は、登熟前期ほど大きく、登熟歩合
の低下により減収するのみならず、乳心白未熟粒及び死米を増加させ、整粒歩合を
低下させる(表2)。
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出穂後30日目の土壌水分がpF1.5を越える場合には、整粒歩合が低下する傾向が
みられる(図1)。
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登熟期間が高温に経過する場合は、土壌水分不足の影響がより強く現れる。
このような場合には、掛け流しによる地温低下等の効果が認められ、品質低下が
軽減される(表3)。
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標準的な水管理の指標について下記に示す。
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技術・情報の適用効果
適正な登熟期水管理によって、県産米の品質安定化が図られる。
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適用の範囲
県内平坦地域のササニシキに適用する。
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普及指導上の留意点
圃場の透水性、水稲の栄養条件、気象条件などを考慮して対応する。
[その他の特記事項]
研究課題名:水稲登熟期の異常気象対応技術の確立
予算区分 :県単
研究期間 :昭和63年〜平成元年
発表論文等:平成2年度日本作物学会東北支部講演会