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カーネーションの養分吸収と栽培土壌の適正養分領域
宮城県園芸試験場・環境部・土壌栄養科
[部会名] 総合農業
[分科会名]生産環境
[分類] (2)
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[成果の内容]
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技術・情報の内容及び特徴
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a当たりの採花本数18,000本とすると、切り花の養分吸収量は窒素2.1kg、りん酸
1.1kg、加里4.9kg、石灰1.3kg、苦土0.6kg程度である。
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土壌分析の結果から見ると、有効態りん酸の含量が多い。カーネーション自体の
吸収量があまり多くないので、りん酸の施用は不足分を補う程度とする。
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生育期間中の適正な土壌はpH(H2O)は6.5前後、ECは1.0〜1.2mS無機態窒素は
25mg前後、加里は吸収量も多いことから土づくり目標値の飽和度で4%(CEC 26.5meの
場合50mg/100g)以上が必要で、苦土/加里比は5以下とする。
表1. 立毛評価と分解調査
表2. 立毛評価別、無機成分吸収量
表3. 立毛評価別、土壌成分含量
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技術・情報の適用効果
生育に見合った合理的な施肥が可能となる。
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適用の範囲
花き栽培指導者(農業改良普及員、農協営農指導員等)
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普及指導上の留意点
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養分吸収量は周年切り加温栽培、“ノラ”についての基準である。他の系統、
作型については目標採花本数を勘案して施肥量を決める。
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施肥量の計算の際、施設面積当たりとし、肥料の利用率は窒素50%、加里は70%と
する。
[その他の特記事項]
研究課題名:園芸作物における土壌養分適正領域の確立
予算区分 :県単
研究期間 :昭和59年〜平成2年
発表論文等:第32回東北農業研究